成人の息子さんに『バファリン』を頼まれたとのことで、お客様に用途を尋ねてみると、肘の痛みに使うらしい。
ところが、『バファリン』が効いたという訳でもないそうで、どうして効かなかった物を頼んだのかが不明。
以前に効いたから同じ物をというのなら、分かるんだけど。
効かなかったのであれば、成分違いの物はどうでしょうと提案し、『イブA』と『バファリンプレミアム』を案内したところ、後者をお買い上げ頂いた。
ところで、その肘の痛みで病院には行ってみたのかも尋ねてみたら、整形外科には一度行ったきりで、関節には異常無しと診断されたため、今は接骨院でマッサージを受けているという。
ううん、病院は一軒だけで判断しない方が良いんだけどなぁ。
医師にも得手不得手があるし、診断する能力と、治療する能力は別物なうえ、患者さんとのコミュニケーション能力は、さらに個人的なスキルだから、セカンドオピニオンと言わずサードやフォース、なんならフィフスくらいは変えても良いと思う。
政府の医療費削減の方針には反するが、「健康は金では買えない」ので。
努力が必要なんである。
肘の痛みについては、痺れ感があるようなので『疎経活血湯』と、念のため、冷えて痛む場合の『桂枝加苓朮附湯』を紹介し、病院で処方してもらえないか相談してみるよう勧めた。
『葛根湯』を購入されたお客様に用途を確認すると、置き薬にするとのこと。
そろそろ寒くなっていくから、『葛根湯』を買い置きする人が増えてくる。
そうなると、『葛根湯』が適応しない場面もある事を伝えておかないと、こちらも商売にならない……ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3
もとい、風邪を悪化させてしまう場合があるので、注意が必要。
まず、『葛根湯』は上半身を温めるので、喉が痛い時には『桔梗湯』のように局所的に冷やす物を併用するか、喉風邪の初期に適応する『銀翹散』を代わりに用いる。
そして発熱してくる風邪の中期には『麻黄湯』に乗り換え、発熱によって発汗するようになったり、吐き気を伴う風邪の後期には『柴胡桂枝湯』の出番となる。
つい置き薬は種類を絞りがちになるけど、症状別に揃えておいた方が短期決戦でいけるので、小容量でも多種を揃えておくのがお勧め。
というようなお話をして、『葛根湯』は飲むタイミングの早さが勝負だから、家に置いておくより、持ち歩くようにと伝えた。
路面店の薬屋さんがなくなり、薬剤師は国の保険行政の中に組み込まれ、現場に立つことが難しくなりました。庶民はドラックストアが頼りです。登録販売者さんの責任は益々重くなります。私の望みは、世直し登録販売者さんの出現です。八百屋さん、魚屋さんも同じだと思いますね。博識な長屋のご隠居さんもいなくなりました。落語の世界ではありません、深刻な問題にみんな気が付いてないだけです。ネット情報が溢れ、何が本当なのか知るすべを知りません。薬屋さんです。登録販売者さんです。どうか本音を語れる登録販売者さんとして、世直しよろしくお願いします。自分は組織に属さない無責任なはぐれ薬剤師、ご迷惑お掛けしないよう頑張りますので。
ドラッグストアーは企業体なので、なかなか一従業員では「世直しは」は難しいですがσ(^◇^;)。
登録販売者のコミュニティーは、必要性を感じます。
地域の各ドラッグストアーも、店舗としてはライバル同士でも、なんらかの連携を持てると地域の「生活の質の向上」に貢献できると思うのですが、どこから手を付けていけば良いのやら(;´・ω・)