薬は同じ用途でも効き方が違う物がある

 子供を連れたお客様が『ポケムヒ』をレジに持ってきたけれど、家族でキャンプに行くというので虫刺されの薬には大きく分けて3段階の強さの種類があることを説明し、野外活動にはステロイド剤の入った一番強いタイプの方が安心なことを伝えると、『プチウナコーワα』に変更となった。
 また、虫除けスプレーは体に吹き付けるより掌に出して塗った方が効果的なことを伝えた。
 それから余計なことではあるけれど、どうも野外活動の知識は無いようなので、現地で火傷した場合には流水で30分以上冷やすようお話した。
 カマドなどで炊事をする時に子供が色々と触って火傷してしまうというのを、キャンプ場で何度も見ているので。

 お客様から腕のかぶれを相談されたのだけれど原因は思い当たらないそうで、患部の見た目は少し赤く膨らんでいたものの特に痒みは感じないと言うため、『アトキュア』を提案した。
 しかしお客様自身は汗疹(あせも)と考えているらしく、『ユースキンあせもパウダークリーム』を購入された。
 炎症を抑える成分は入っているから、問題は無いであろう。

 常連のお客様から『キズニコ』と『マキロンS』の違いを質問されたので、『デシンA』も加えて説明した。
 基本は『キズニコ』のベンザルコニウム塩化物が消毒薬として共通しており、患部の修復を補助するアラントインを加えたのが『マキロンS』であり、患部の疼きを抑える塩酸リドカインを加えたものが『デシンA』である。
 お客様は『デシンA』をお買い上げになったけれど用途は虫刺されたそうで、消毒薬を塗って患部をこすると痒みを感じなくなるというお話だった。
 おそらく主成分の刺激とマッサージによって、患部の感覚が鈍くなっているのだと思う。

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