イビキ程度と思わずに一度は病院の受診を

 幼児連れの若い夫婦のお客様が来店し、奥さんが貧血のことで、ご主人からは「鉄剤を」と頼まれたけれど、奥さんはサプリメントを希望された。
 受診の有無を尋ねると貧血と診断されたものの、特に鉄剤の処方や指導などはされなかった模様。
 鉄剤は胃に負担がかかることを伝えると、奥さんからは「薬みたいのに強いのじゃなくて」と言われるので、サプリメントのヘム鉄も同様であることを説明し、目眩(めまい)もあるようなのでヒアリングしようとすると、「そういうことじゃなく」と拒否されるため、サプリメントの葉酸やカルシウムとの組み合わせを案内したところ、そのまま購入された。
 ご主人の方は話を聞いてくれそうだったのだけれど、奥さんの方は精神的な疲労があるような様子に見えた。
 子育てなのか他に何かあるのか、カウンセリングを受けた方が良いようにも思える。
 でも、店頭では精神科や心療内科の受診勧奨はしにくい。
 せめて、『人参養栄湯』が適応しそうだから紹介したかったんだけどな……。

 夫婦のお客様が来店し、ご主人のイビキの相談を受け、『ブリーズライト』や『イビキスト』などを案内したうえで、鼻が鳴るのと喉が鳴るのとでは原因が異なることと、枕の形状や寝返りの有無なども関係することを説明した。
 鼻が鳴るのは軽度の副鼻腔炎かもしれないし、喉が鳴るのは疲労や過労、あるいは肥満などで気道がふさがっており、無呼吸症候群になる可能性もあるから、イビキ程度と思わずに一度は病院を受診してみた方が良い。
 今回は奥さんが「鼻が鳴ってると思う」とのお話から『ブリーズライト』を試していただくことになった。
 それからイビキをしている時に、軽く肩を叩いて向きを変えさせる方法も教えた。
 学術的な有効性のあるデータが見つからなかったから案内しなかったけど、漢方的には気の巡りが悪くなっているのが原因として『補中益気湯』が有効ともされており、気力の低下を伴う疲労に使う漢方薬でもあるので、試してみても良いとは思う。

 やや高齢の常連のお客様が来店し、持参した市販薬と同じ物をと希望され確認すると、『五淋散』だったので同じ処方の『ボーコレン』を案内した。
 主訴は頻尿と残尿感で、『腎仙散』も試したそうなのだけれど『五淋散』が合っていた気がすると言うため、特に疲労がある場合に適応することを説明して、お買い上げいただいた。
 お客様から、漢方薬だから長く飲まないと効かないか尋ねられ、発症してからの日数に比例することをお話しすると一週間ほど我慢してしまったとのことだった。
 季節的に、年に決まってなる時期があるというから、おかしいと思ったら早め早めに使うよう勧めた。

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