お客様から12歳の子供の腹痛の相談を受け、たびたび起きるようだが下痢は無く生理でもないというため、胃腸薬を探してるようだったこともあり、まず『大正漢方胃腸薬』を紹介したうえで、痙攣性の痛みに適応する『コムレケア』(芍薬甘草湯)を案内した。
また、ストレスが思い当たる場合にと『桂枝加芍薬湯』を紹介したところ、喘息があり乗り物酔いしやすいというので、喘息に『半夏厚朴湯』を、乗り物酔いに『半夏瀉心湯』も案内してみた。
すると、アレルギー薬を服用してると分かり内容は不明なものの、アレルギー薬は副作用が胃腸に起きやすいことを説明し、担当医に相談するよう勧めたことろ、『大正漢方胃腸薬』をお買い上げいただいた。
ううん、買うんじゃなくて受診の方を優先してもらいたかったんだけどなぁ。
お客様には市販薬を買うさいにも、お薬手帳を持参するようお願いした。
というか最初の相談の段階で、服用している薬のことは教えて欲しかった……。
お客様が『チクナイン』(辛夷清肺湯)をレジに持ってきたさいに、鼻汁が喉に落ちてくるか尋ねてもピンとこないようだったので、『荊芥連翹湯』を紹介して比較しながら説明した。
お客様は子供の頃から鼻づまりだそうで、この二つの漢方薬はどちらも効能が蓄膿症ではあるが、鼻がつまって夜も寝苦しい場合には『荊芥連翹湯』が向いており、鼻汁が喉に落ちて咳になるような時には『辛夷清肺湯』が適応する。
鼻汁が喉に落ちてくるのは胃の機能が低下しているからで、『辛夷清肺湯』には胃の働きを助ける生薬が入っているのだ。
すると、お客様は鼻汁が喉に落ちてくるのは鼻をすすった時だけで、寝る時も息苦しいというため『荊芥連翹湯』の方を勧めて変更となった。
病院で何か薬を処方してもらい服用した時には治ったそうだが内容は不明で、最近は行かなくなったとのこと。
良いお医者さんに出逢うのは運命の出逢みたいなものなので、諦めず改めて探すようお話し、どんな薬が効いてどんな薬が効かなかったのかは重要な情報なので、お薬手帳に記録を残して持ち歩くようお願いした。
また、鼻づまりは上半身に熱が篭って循環していないのも原因と考えられるため、入浴時間を確認すると5分くらいというため、ぬるめのお湯で長く入るよう勧めた。
寝苦しい時の対策として首の頸動脈を腕や枕で押すと、反対側の鼻は通るようになるはずなのだが、その方法は以前試して効かなかったという。
う~む、万能な方法ではなかったか……。
それにつけても、使った薬の記録は残しておいてほしいし、病院に行ったことがあるかどうかも早めに話してもらいたいところ。