薬の勉強をすると使い道の無い無駄な知識もついてきます

 やや高齢のお客様が『トラベルミン』をレジに持ってきたけれど、比較的眠くなりやすいことを伝えると困るようだったため『センパアQT』を案内して変更となった。
 歳を取ってから酔いやすくなったそうで、路線バスでも酔ってしまうことがあるという。
 漢方薬の『苓桂朮甘湯』が使えそうではあるものの、急いでる様子だったので案内できなかった。
 酔い止め薬を選んでいる時間を相談に当ててもらえれば、教えられたのになと思うと残念。

 お客様が『葛根湯』を購入されるさいに、喉の痛みや咳、発熱には適応しないことを伝えると、喉の違和感が今朝からというため間に合うと考えられることを伝えた。
 『葛根湯』の効能に興味を持たれたようなので、上半身を温めて症状を軽減することを説明し、出先が寒い時や朝に気力が湧かない時にも使えることをお話した。

 お客様が『トラベルミンR』を購入される際に比較的眠くなりやすいことを伝えると、パッケージには眠気の比較的少ない成分配合と書いてあった。
 おそらく無水カフェインが入っているからと考えられるため、コーヒーなどを飲むか確認したところ飲まないということと、以前にも使ったというお話からそのままお買い上げいただいた。
 以前に使ったときの体験だというのも、重要な情報。
 乗り物酔いになりにくいようにする方法として、乗る前の食事は温かい物にして、乗ってから飲める冷たい飲み物を用意しておくようにお話した。
 腸は体温より低い物を受け付けないので、酔わないようにと軽くサンドイッチやヨーグルトというような食事をすると、温まるまで胃に取っておいて胃が重くなってしまうんである。
 そして冷たい物を飲むと胃の働きは悪くなるので、胃の働きが悪くなれば吐こうとする力も弱くなるという次第。
 ちなみに、鎮痛剤や酔い止め薬に処方されることが多いスコポラミン臭化水素酸塩水和物は、昔は自白剤として使われたそうだ。
 だからなんだっていう話だけど。
 薬の勉強をすると無駄な知識がついてくる。

 

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