お客様が『当帰芍薬散』の「5日間お試し版」をレジに持ってきたさいにヒアリングしてみると、以前に足のむくみに『防已黄耆湯』の「5日間お試し版」を使って効果を感じられなかったとのことだが、特に血と水の違いを知ってる訳ではなく、パッケージで選ばれていたようだった。
『防已黄耆湯』は水分代謝の改善、『当帰芍薬散』は血流の改善が主体となっており、同じ足のむくみでも水分と血流のどちらが主因となっているかの鑑別が必要だ。
もちろん人間は機械ではないから、両方が同時に悪くなっているということもある。
簡易的な鑑別の方法として、 むくんでる足を強く押して皮膚自体の弾力が弱く戻りが遅いようなら水分代謝の異常、皮膚の色の戻りが遅いようであれば血流が悪くなっていることが考えられる。
しかしレジに他のお客様が並んでしまったため、説明を中断しお待ちいただいてる間に、お客様自身がダイエットのサプリメントに変更して購入されてしまった。
どうして、より意味の無い方に行ってしまったのか……。
せめてもとお客様には、お試し版の小容量の物は効果が出るかどうかは試すのではなく、下痢をしたり気分が悪くなったりといったことが起こらないか、「相性を確かめるため」であることを伝えた。
漢方薬だから効くのが遅いという意味でも無いのだけれど、そこまで説明する時間も取れなかった。
お客様が『イソジンうがい薬』をレジに持ってきたけれど、現に喉が痛む時には避けた方が良いことを伝えたところ、イガイガするとのことで花粉症が思い当たるというお話もあったため、アズレン製剤ののどスプレーを勧めて変更となった。
花粉症は花粉が粘膜に反応するから起こるもので、よく知られるクシャミや目の痒みだけでなく、喉の不快感や咳として症状が現れることがあり、その対処には消毒よりも抗炎症剤の方が効果を示す。
お客様から『ヒビエイド』を求められたけれど、既に季節商品は返品していたため同成分の『ヒビケア軟膏』を案内してお買い上げいただいた。
季節商品はメーカーが決めた日程で返品しないと返せなくなり、無駄に財産を抱えてしまうことになるので。
今回のお客様は、以前に私から『ヒビエイド』を勧められたとのことで、市販薬は商品名よりも成分表示を取っておくよう勧めた。
そうすれば他店で薬を買う場合に、同じブランドの薬が置いてなくても処方の近い薬を探すことが可能だからだ。