メーカー自身が科学的根拠を示せない「管理医療機器」である磁気製品の謎

 若い夫婦のお客様から『ワセリン』と『消毒用エタノール』を求められ用途を尋ねると、造花に使うとのことだった。
 この仕事をしていると、色々と知らないことを知る機会があって面白い。
 お客様には、『消毒用エタノール』はこれからのインフルエンザの予防のために、手に触れる所の拭き掃除に使うのも良いことを伝えた。

 お客様から『マグネループ』のシリコンタイプの質問を受け、水に濡れてもすぐ乾くことを説明したうえで、肩こりに対しては上半身を温めて血流を良くする『葛根湯』を使ってみてはどうかと提案したところ、以前に使ってイマイチだったというため、痛みを抑えるウドを加えた『独活葛根湯』も紹介した。
 そして『マグネループ』自体には肩こりに効果があるという科学的なエビデンスは無く、あくまで体に直接作用する訳ではないから悪いことが起きることも無いので、管理医療機器としての販売が許可されてることをお話すると、買わずにお帰りになられた。
 何しろ以前に参加したメーカーの勉強会では、広告の資料としての効果を想像させる概念図を見せられるばかりで、科学的なデータについては一切開示されなかった。

Screenshot of www.gohongi-clinic.com

たった一つの論文が磁気が血行を改善することの根拠だった

Screenshot of www.neomag.jp

製品認可のハードルはそこまで高くないため、製品の有効性に関してはメーカーに委ねられる

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