お客様が『新ルルAゴールド』と『新ルルAゴールドDX』の両方をレジに持ってきたので用途を確認すると、主訴は喉の痛みと微熱と腹痛とのことだった。
お客様としては今の症状に『新ルルAゴールド』を使って、後者は置き薬にするつもりだという。
腹痛があるという点では確かにノスカピンが入っている『新ルルAゴールド』を使うというのは悪くないかもしれないが、咳が無いのであれば総合風邪薬は避けた方が体に良い。
すると、友人からイブプロフェン製剤の『リングルアイビー』をもらっていて、お客様は扁桃腺が腫れやすく、今は咳が無くても後から出てくることが多いというため、そういう時の咳に用いる『麦門冬湯』を紹介したうえで、咳止めの入っていない風邪薬として『PL顆粒』を提案したところ、そちらを購入された。
それから、お客様からは予防薬について尋ねられたので、市販の風邪薬に予防効果を謳っている物は無いことを説明したうえで、体の下支えをする『柴胡桂枝湯』を紹介した。
そしたら親がツムラの漢方薬を処方されていて『葛根湯』があるというので、『葛根湯』も『柴胡桂枝湯』も早め早めに使うのが効果的なことを伝えた。
『ルルアタックNX』を手に、上記のお客様の後ろに並んでいたお客様から、鼻水と鼻づまりの相談をされたので総合風邪薬より鼻炎薬を使うよう提案したうえで、『アネトンアルメディ鼻炎錠』を勧めたが、『コンタック600プラス』の購入となった。
現代薬は鼻水を止めるのは得意でも鼻づまりを解消するのは苦手だから、生薬の入っている『アネトンアルメディ鼻炎錠』の方が鼻づまりには効果的と考えられる。
しかし『コンタック600プラス』がカプセルである点や、価格的に安いことから選ばれたようだ。
何を基準にして採用するかは、最終的には患者さん本人の判断である。
これは、接客業だからお客様の要望が一番というのもあるけれど、医療におけるチームリーダーは患者自身だからでもある。
医療者は情報や技術を提供するだけなので、患者さんにはリーダーシップを発揮してもらわなければ困る。
「お任せで」というのは、聞き分けが良い患者さんより駄目だとさえ思う。
お客様には、花粉症などのアレルギー対策には腸の対策が必要なことと、鼻の症状は胃の不具合と密接に関わっているため、積極的に温かい物を飲んだり入浴するなどして体内の熱交換率を上げ、消化に良い食事をするよう勧めた。