「子供の頃に知りたかった」 乗り物酔い対策アレコレ

 お客様が『トラベルミンファミリー』をレジに持ってきたさいに、比較的眠くなりやすい物で良いのか尋ねると、避けたいというため『センパアQTキッズ』に変更となった。
 学校の合宿だそうで、バスに乗る前には温かい物を飲んでおき、乗ってから酔ったと思ったら冷たい物を飲むのが乗り物酔い対策なんだけど、集団行動の時には難しいだろうな。
 眠くなる成分が一切入っていない酔い止め薬としては、漢方薬の『苓桂朮甘湯』を使う方法もあるんだけど、使うなら前日からの方が良い。

 『トラベルミンファミリー』を購入されるお客様に比較的眠くなりやすい処方であることを伝えると、夜行バスに乗るというので、ちょうど良いかもしれない。
 乗り物酔い対策として、乗車する前には温かい物を飲食して、乗ってからのために冷たい飲み物を用意しておくようお話した。
 腸は体温より低い物を受け付けないので、軽めの食事にしようとしてヨーグルトとかサンドイッチなどを選ぶと、温かくなるまで胃に長く留めておくことになる。
 しかも胃はその構造上、胃の上部、すなわち吐き戻しやすい位置に溜め込む。
 でも温かいスープやお茶ならば、すぐに腸に送られて胃は軽くなるのだ。
 一方、冷たい物を飲むと胃の働きが悪くなり、悪くなれば吐く力も弱まるから、乗ってからは冷たい物を少しずつ飲んでいくと良い。
 それから人工甘味料を使っていない飴を舐めると、 糖分を摂ることで脳が楽しい気分になって気持ち悪いのを誤魔化すことができる。
 そういうことでは、カロリーゼロではないコーラを飲めば糖分で脳を誤魔化すと共に、炭酸の刺激で胃の気持ち悪さを軽減できる。
 学校行事だと、この方法は使いにくいけれど高校生くらいになれば大丈夫か。
 お客様からは、「子供の頃に知りたかった」と言われた。

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