小さい子供を二人連れた家族連れのお客様が来店して、下の子供が湿った音の咳をしていたので気にかけていたところ、ご主人の風邪の相談を奥さんから受けた。
せっかく本人も来店してるんだから、本人が相談してくれれば良いのに、どうして間に奥さんが入るのだろう?
主訴は喉の痛みと咳と体のだるさだというため、私としては珍しく総合風邪薬の中から『ルルアタックEX』を案内してみたが、念のためご主人を呼んでもらうと、実際の症状は喉の痛みだけだという。
これだから家族などの代理の相談は、アテにならない。
こういう齟齬を少なくするためには、メールでもLINEでもいいから、一旦文章に書き起こして本人に確認してもらえるのが良い。
ご主人に『龍角散ダイレクト』と『マードレトローチ』を案内したところ、後者をお買い上げいただいた。
そして子供の咳についてヒアリングしようとすると「大丈夫」と答えられたのだけれど、そのタイミングで子供が咳をしたので、湿った咳の音は内臓が冷えている可能性があることをお話しして、ホットミルクでもココアでも温かい物を積極的に飲ませることと、お腹周りを温めるよう勧めた。
また、ご主人にも喉が痛む時に普通に食事をして患部を食べ物でこするのは良くないので、口の中で崩れやすい食事をするようお話すると「おかゆとか?」と効かれたので、「うどんでも良いです」と答えた。
もちろん、具を煮崩せば洋風のスープなどでも構わない。
いずれにせよ、やはりこうして患者本人とお話できるのが最善。
家族連れのお客様が来店して奥さんが薬を選び、販売期限が近くて値引きしている『エスタックイブTT』の大容量と『ワルツEXクリーム』をカゴに入れたところで、ご主人が「女性用なんじゃ?」というのが聞こえたので声をかけ、性別は関係無く成分で用途が決まることを伝えた。
すると、どちらも使うのはご主人とのことで、風邪については咳は治り残っているのは声嗄れだというため、『龍角散ダイレクト』を勧めたところ購入を決めたうえで『エスタックイブTT』は小容量の物に変更となった。
声嗄れには、『響声破笛丸』を置きたいんだけどねぇ。
お客様には、喉が痛くなったら初日から食事を消化の良い物に切り替えることによって、喉への刺激を少なくすると共に、内臓への負担も減らして、症状の進行を抑えられることがありますと伝えた。
またクリーム剤の特性として、人間の皮膚はバリヤー機能が高くて成分が浸透しにくいのを、そのバリヤーを破るように調整されていることと、対して軟膏は患部が服などとこすれないよう保護するのが目的なので、好みではなく患部の状態で選ぶのが良いことをお話した。
それにしても、やっぱり自分の使う薬を奥さんに選ばせる男の人が多いのが残念。
口を出すのであれば自分で選ぶべきだろうし、その前に相談をしてもらいたいと思う。