お客様がサプリメントの『カルシウム/マグ』と『ビスラットゴールドEX』(防風通聖散)を購入されるさいに、ミネラル系のサプリメントは薬との飲み合わせに気をつけるようお話すると、『新ビオフェルミンS』について訊かれたので、「大丈夫です」と答えた。
でもお客様に、胃腸薬の選び方は難しいことを伝えたらと驚かれた。
まず、無機質に分類されるミネラルは「五大栄養素」の一つであるものの、体に蓄積されやすく老廃物を濾過する腎臓に負担をかけやすい。
死ぬほど痛いと言われてる尿道結石も、処理しきれなかったミネラルが原因です。
そして薬の中でも胃腸薬にはミネラル成分が含まれていることがあり、食品の中には「ミネラル豊富」と謳っている物もあるので、サプリメントも摂るとなると過剰摂取になってしまう可能性がある。
特に、加齢によって腎機能は低下するから、若い頃の習慣で漫然と摂取を続けているのは良くない。
そしてミネラル成分と薬の処方内容によっては、薬の効能を落としてしまう組み合わせもある。
さらに、胃腸薬は総合風邪薬などのような定型の処方の組み合わせと違い、胃酸の出過ぎを抑える制酸剤と、消化を助ける消化剤などのように反対の作用をする成分が入っていたり、健胃剤のように多岐にわたる成分が組み合わされたりしているため、総合風邪薬よりも格段に他の薬との影響の判断が難しいのだ。
私のような勉強不足な登録販売者は、風邪薬を選んでるお客様には気軽に案内を申し出ても、胃腸薬を選んでいるお客様に対しては、声をかけられるまでは黙ってやり過ごしたいと思うくらい。
薬を取り扱う側からすれば、いわば胃腸薬は鬼門なんである。
お客様から絆創膏を求められ用途を尋ねると、太ももの痛みに湿布を貼るためというので、姿勢が変わると太ももの太さは変わりやすく剥がれがちなので、塗り薬を提案したところ病院で湿布を処方されたとのことだった。
お約束のように、その薬の名前は忘れていたけれど、薬剤師からは成分が血中に入る聞いているというので、一応は一安心。
外用薬も内服薬と気をつけなければならないのを、知らない人が多いので。
ただ、お客様は方薬を使っているとのことだったが、『独歩顆粒』という物で漢方薬ではなかった。
よく勘違いされることだが、生薬を使ってるだけでは漢方薬ではないのだ。
中医学で漢方薬を扱うことはあるけれど、漢方薬は中医学とは別な理論体系があり、サッカーとフットボールのようにヤヤコシイ。