お客様から『ガスター10』を求められたが、薬剤師のいないうちの店は置いていないため、作用機序は違うものの効果としては同じと考えられる『ガストール』を紹介してみたけれど、「ガスターじゃないと効かない」と言われ、しかも「10ミリでも駄目、20ミリでないと」とも言われた。
しかし、市販の薬で『ガスター』の20ミリは無いはず。
とりあえずお客様が納得されないから、近所の薬剤師のいるお店に電話で問い合わせてみたけれど、既に退勤した後だった。
症状を抑えるのが目的であれば、同じ処方である必要も無いから、漢方薬の『半夏瀉心湯』も紹介してみたけれど、やはり納得されず本日はお帰りになった。
症状を抑えるのが目的であるのなら、代替の薬を使うという選択もあると思うんだけれど、とりあえず我慢できる程度だった、という解釈で良いのだろうか。
以前に、頻尿に『八味地黄丸』を案内して試して頂いたお客様が、「効かなかった」というのでヒアリングしてみたら、1日1回しか服用していなかったという。
確かに『八味地黄丸』は、あまり若い人に使う薬ではないけれど、1日3回のところを1回しか使わなかったというのでは効果を判定しきれない。
前回はお試し版の小容量の物だったが、今回は大容量の物をお買い上げいただいて、1日3回から続けてみるようお願いした。
そもそも漢方薬のお試し版というのは、効くかどうかを試すのではなく、飲んでみて体調に不良が起きないかかどうかの相性を調べるためでもあるから、お試し版で効かなかったからといって、すぐにやめてしまうというのも駄目なことがある。
お客様は病院には1回行ったきりというため、改めて受診して医師にプライベートのこともお話ししてみるように勧めた。
というのもお客様は、個人宅を訪問する仕事をしているそうなので、そのストレスも関係するかもしれないと思えるからだ。
初対面の人にプライベートの話をするというのは難しいかもしれないが、仕事の内容や私生活での習慣が症状に影響しているということはあり得るので、とにかく思いついたことは医師へはもちろん店頭でもお話ししてもらいたい。