本人に薬の説明をするだけでも大変だから、人に薬の買い出しを頼むときにお薬手帳の活用を

 お客様が『フェイタスZα』をレジに持ってきたので、他に使用している薬があるか尋ねると「無い」というお返事だったが、ジクロフェナクトリウムは血液中にも入ることを伝えたところ、心臓の薬を使っていると言われた。
 しかも、その薬が分からないというため、痛み止めとしては少し弱くなるがフェルビナク製剤を提案すると、以前にインドメタシン製剤の『バンテリン』を使っていたというため、そちらを勧めてお買い上げいただいた。
 今回の主訴は手首の痛みとのことで、貼り薬も担当医か薬剤師に相談するようお話するとともに、お薬手帳を持ち歩くようお願いした。
 お薬手帳に市販薬の成分表示も貼ってもらえれば、処方薬と一元管理できて安全性が高まる。
 そして普段から持ち歩いておく利点としては、出先で事故に遭ったさいの処置に早く取りかかれることと、大規模災害時には避難先で特例として医師の診察を受けずに継続している薬を受け取ることが可能となる。

 やや高齢のお客様が『ザ・ガードコーワ整腸錠α3+』を購入され、鼻炎薬を使ってるか尋ねると、娘さんからの頼まれ物で鼻炎薬を飲んでいるとのことだったが「弱い薬」というだけで、どんな薬か分からなかったため、薬の強弱よりも成分の確認が大事なことを説明した。
 胃腸薬や整腸剤は他の薬との相互作用に気をつけなければならない項目が多く、特に気をつけるよう伝えた。
 この辺り、少し強めに言っておかないと、本人に伝えてもらえない可能性があるので。
 それこそ、お薬手帳は病院から処方された薬の一覧のシールを貼るだけじゃなくて、使ったことのある市販薬の成分表示も貼っておいたり、体調が悪くなったときの状況や使った薬の名前をメモするなどしておけば、誰かに薬の買い出しを頼むときにその人に託すという使い方だってできる。
 そうすれば、店頭でもその情報をもとに購入される薬の注意点を伝えたり、他に適切な薬があれば案内したりと、活用の幅が広がるので。

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