お客様が『リフェンダGS』をレジに持ってきたけれど、弱めな薬であることを伝えたところ、主訴は捻挫とのことだった。
捻挫にはいかにも力不足だし、家には二段階は鎮痛効果の高いインドメタシン製剤の『バンテリン』があるというので、そちらを先に使うよう勧めキャンセルとなった。
病院で処方された湿布も使っていたそうなのだが、内容は分からなかった。
本来なら、病院から処方された薬を他の目的で使う前に調剤した薬剤師や薬局に問い合わせい方が良いし、家にある薬を教えてもらえれば、新たに買う必要があるかどうかの相談にも応じられるのに、と思う毎日。
常連のお客様が『フェイタスZαジクサス』を購入されるさいに、『ロキソニンテープ』との比較を質問され、浸透力の点では前者が勝ることを説明するとともに、貼り薬も内服薬との併用に注意するよう伝えた。
鎮痛効果としては同じと考えられるが、体の中でやっていることが違い、それは副作用の現れ方の違いともなる。
よく患者さんからは「どっちが強いのか」と尋ねられるけれど、ロキソプロフェン製剤の場合に懸念される副作用は胃腸障害で、ジクロフェナクトリウム製剤で起きると想定される副作用は心臓や腎臓といった循環器系であるから、気をつけるべきは自身の持病の把握だ。
人間の体は機械ではないから、吸収力の高い薬が良く効くとも、理論上は強いとされてる薬が良く効くとも言い切れない。
私たち薬を売る側が常に気をつけてるのは、事故の起こる確率を少しでも減らしたうえでの効果なんである。