お客様が目薬の棚で選び取った後も迷った様子で『ロートアイストレッチ』を購入されたから、価格の高い目薬に良い成分が入ってる訳ではないことをお話して目薬の点し方を教えると、「やってみます!」との元気なお返事をいただいた。
デリケートな目に使える成分はガチガチに規定されているため、新発見の素晴らしい成分というのは滅多に現れず、基本的には濃度や組み合わせを変更しているだけ。
10年選手のような古参の製品が安いのは開発費を回収済みだからで、新製品が高いのは旧来のとそれほど変わらなくても新たに認可を取得するのに莫大な経費がかかっているから。
もちろん、特定の成分の濃度が濃いほうが良い結果をもたらすこともあるし、近年では花粉症の目薬に新しい抗アレルギー成分が採用されたケースもあるから、先に新製品を試してみるという選択はあり得る。
むしろ問題は、どんな症状に困っていて、その症状の改善に役立ちそうな成分の選定である。
そして、何より大切なのは目薬の点し方。
上を向いたまましばらく時間を置いたり顔を正面に向けている状態では、目薬は目の裏側から鼻の奥を通って喉に落ちてしまう。
目をパチパチと瞬きしたら、睫毛に薬が持っていかれてしまう。
目元から溢れた分をティッシュに吸わせるなんてのは論外で、モッタイナイとしか言いようが無い。
目薬を点したら逃さないように目を閉じ、少し下を向いて1分以上そのままにしておく。
時間が取れるようならば、5分は目を閉じたままにして薬剤を充分に目に行き渡らせるのだ。
スマホで好きな曲でも一曲かけて、リラックスタイムにしながら試してもらいたい。
若いお客様が『さいきaローション』をレジに持ってきたさいにヒアリングしてみると、瞼の乾燥に塗っても大丈夫か訊かれ、問題は無いものの痒みがある場合には痒み止や炎症を抑える目薬を塗る方法もあることをお話した。
すると今度は、化粧水の方が良いかと尋ねられ、成分によるけれど薬ではないことをお話し、乾燥予防であれば『ワセリン』で水分の蒸発を防ぐよう勧めた。
ただ、そもそも相談せずに買おうとしていたのが心配でもあるので、 専門家の話を聞くために病院を受診してみるよう勧めたところ、本日はお帰りになった。
やや高齢の客様が『OS-1』をまとめ買いされるので、発熱や下痢などの症状が現れていない場合には適さないことと、歳を取ると腎臓の機能が弱り、含まれているミネラル分の処理が負担になることをお話したところ、山登りのお供に使っているとのことだった。
「水を飲んだ方が良いのね」と、ご理解はいただけた模様。
塩飴を別に持つよう勧めると、「ありがとう」と言っていただけたけど、そのまま買われたのはキャンセルしにくいと思われたからだろうか。