若いお客様が『ウット』を見ていて、一旦売り場を離れて戻ってきてから購入された。
念のためヒアリングしてみると、3ヶ月くらい前から寝付けないとのことだった。
睡眠補助剤は依存性が高いので、あくまで一時的な使用に留めおいてもらわないとならない。
今回が初めてだというから、3日連続で使ったらもう使いすぎとなることを伝え受診勧奨した。
また、寝付きが悪いのは漢方的には肝の亢進と考えられ、『抑肝散陳皮半夏』や『柴胡加竜骨牡蛎湯』などを使うという方法もあることをお話すると、聞き取れない声で返事をしていたけれど表情は読み取れなかった。
ううむ、やはり何か他の薬も試しているんだろうか。
ちなみに、眠れてもウツラウツラとして寝た気がしないのは脾胃の過労などが関係しており、食べすぎて眠れないというのと同じであるため『加味帰脾湯』とか『桂枝加竜骨牡蠣湯』が候補となる。
夜勤をしている人は、特に体内時計が狂って脾胃に影響することから、タクシーの運転手や看護師などが使っていることが多い。
そして、幼い子供や高齢者が夜中に目を覚ます中途覚醒は腎の機能低下によるものだから、大人ならば『牛車腎気丸』といった物が使える。
幼い子供は、機能そのものの低下というより内臓が未発達ゆえなので『小建中湯』のように気持ちを落ち着かせる物が良い。
お客様が『ムヒこどもかぜシロップ』をご購入されるさいにヒアリングしてみると、7歳の子供が喉の痛みを訴えていて咳や鼻の症状は無いというため『ペラックT』や『龍角散ダイレクト』を提案したのだけれど「子供がこれが好きだから」とのことだった。
ところがお会計後に、もう一週間以上も飲ませていると分かった。
飲ませると「元気になるから」との話だったけれど、咳止め成分として覚醒剤が入ってるんだから当然である。
そして、一緒に入っている鼻炎を止める成分が体内を乾燥させてしまうので、その喉の痛みの原因になっている可能性も考えられる。
止めきれなかったことを後悔(´・ω・`)
お客様が鎮痛剤の『リングルアイビー』を2箱購入されるので念のため声をかけてみると訝しがられたけれど、短期間に飲みきってしまうなど用法・用量を守っていないケースもあるためと説明したところ納得していただけた。
ただ、肝心の用途を訊そびれてしまった。