お客様が『ストナ去たんカプセル』を見ていて、レジに持ってきたのが『龍角散ダイレクト』をだったのでヒアリングしたところ、主訴は確かに痰で、喉の痛みは無く乾燥感があるというため、適応することを伝えた。
そのうえで『ストナ去たんカプセル』も同様に喉を潤し、上半身に保水する『麦門冬湯』も紹介したところ、最初に見ていた物が気にかかったらしく『ストナ去たんカプセル』に変更された。
ありゃん、余計なことを言っちゃったかしら(^_^;)
まぁ、どれでも適応するから大丈夫だけれど。
最初に見ていたというのは、それをファーストチョイスにしようと思って、でも決め手となる手がかりが不足して変えたところに、私が背を押したという形かな。
お客様には、急に冷え込んで対抗するために体が熱を出そうとして胃炎を起こした可能性をお話し、温かい食事と入浴により体に炎症する必要がないことを教えるよう勧めた。
夫婦のお客様が風邪薬と咳止めを見ていて、『パブロンメディカルT』をレジに持ってきたけれど、患者であるご主人の主訴は咳と喉の痛みで、咳の方は激しくないというため『ストナ去たんカプセル』を提案してみたが、気乗りしない様子だったので『銀翹散』を紹介すると変更になった。
総合風邪薬に入ってる咳止め成分は案外と強力で、咳き込んで眠れないくらいでなければ、体への負担のほうが大きくなってしまうから、それこそ今私と話していて咳が我慢できないレベルでないと、あまり勧められない。
お客様に、胃炎でも同様の症状になることをお話してみると、今夜は鍋にするというので「良いことです」と答えたうえで、量は控えるよう付け加えた。
鍋は温かい点が一番良いものの、一人前の量が決まっていないから、ついつい食べすぎて胃には負担がかかりがち。
お客様が『パンシロンキュア』をレジに持ってきたけれど、水とお湯のどちらで楽になるか尋ねたところ、水を飲んでも楽にならなかったというため胃が疲れている可能性を考え『スクラート胃腸薬S』と『ギャクリア』(六君子湯)を紹介したところ前者に変更となった。
水を飲んで楽になるようなら胃炎を起こしている可能性が高く、胃酸が出るのを抑制して、すでに分泌されている胃酸を中和する『パンシロンキュア』が適応する。
反対にお湯を飲んで、ジンワリと気持ち良くなるようなら、血流が悪くなり胃の機能が低下している状態。
お客様自身は逆流性食道炎かもと言っていたのだけれど、健康な人でも1日に50回は胃液が逆流してることをお話した。
健康な人は自然に治るのも早いので気づかないだけで、胃の機能が低下していれば治るのも遅くなり症状として現れる。
つまり同じ逆流性食道炎でも、胃の働きが活発になりすぎて起こっている場合と、胃の機能が低下して治るのが遅くなり症状が進行している場合とがあるので薬の使い分けが必要だから注意が必要なのだ。
そのことでも分かるように、表に現れている症状からだけで胃薬を選ぶというのは大変に難しく、そのうえ多くの胃薬が胃酸を抑える制酸剤と、その反対の消化剤というように反対の作用をする成分が組み合わされてるという矛盾した処方内容なため、お客様が胃薬を選んでいると「相談されたらどうしよう……」と逃げ出したい気持ちになることをお客様にお話したらウケた(笑)