お客様から消毒用アルコールを求められ、無印とIPの違いを尋ねられたので、酒税が関係することを説明した。
要するに無印の方は飲めてしまうから、酒税がかかってる分だけ少し価格が高くて、添加物を加えて飲めなくしたIPは酒税が外れ安くなるという次第。
ものすごく厳密に運用するのなら、無印は口に触れる可能性がある場所の消毒に使い、IPは直接的に口が触れない場所に使う。
ただ、IPだからといってゴクゴク飲む訳ではないだろうから、口に触れるかどうかをそこまで拘る必要も無いだろう。
そう説明すると、『消毒用アルコールIP』をお買い上げ頂いた。
でもねぇ、ロシアではアルコールを求めて靴墨を食べる人もいるなんていうことをお話したらウケた。
ロシアの人、ごめんなさいm(_ _)m
それでマジで亡くなってる人がいるそうだから、ワロエナイかも……。
お客様に、風邪やインフルエンザ対策には、手洗いと手の触れるところの掃除が有効とのお話をすると、そちらは感心された。
お客様が『ベトネベートN軟膏』と『マキロンs』をレジに持ってきたけれど、ヒアリングするとオデキにカサブタがあり、体液が滲むものの痛みは無いというのでステロイド剤は不要なことを説明し、むしろ抗生剤をと勧めた。
ステロイド剤は炎症が強い患部に用いるもので、副作用が免疫機能を落してしまうことと、皮膚の再生の邪魔をしてしまうから、強ければ良いというものではない。
反対に、ステロイド剤を過度に怖がって必要なときにまで避けるのは好ましくない。
判断がつかなければ、まずは相談してもらいたい。
お客様に『テラマイシン軟膏』と『ドルマイシン軟膏』を案内し、抗生剤があれば『マキロンs』程度の消毒薬は不要なことを伝えると、価格の安さで『ドルマイシン軟膏』をお買い上げいただき、『マキロンs』はキャンセルとなった。
そうそう、今回のお客様は違うけれど、軟膏をベトベトするという理由で避ける人がいるから、一つだけ注意を。
軟膏とクリームには使い分けがあって、軟膏はベトつくことにより患部が服と擦れないようにしたり、患部が気になってつい触ってしまうのを保護するのに有用。
一方クリーム剤はというと、人間の皮膚はバリア機能が高いので薬が浸透しにくく、そのバリアを破るように調整されている。
だから、症状が激しく出ている場合にはクリーム剤の方が向いている。
もしその患部の症状が強く、でみ服と擦れやすいということなら、クリーム剤を塗ってから軟膏代わりに『ワセリン』でカバーするという方法もある。
そして患部が広範囲なときには、伸ばしやすい液剤や乳液剤が使いやすいのだけれど、症状の激しい部分もあるのなら、まず液剤や乳液剤を広く塗り拡げてから、軟膏かクリーム剤のどちらか適している方を塗り重ねるのと良い。
つい、一つの薬で全てをまかなおうと考えがちだけれど、複数箇所に違う深度で症状があるのなら、剤形の違う薬を併用することも検討が必要だ。
それから、皮膚を治すには老廃物の素早い回収と、材料を行き渡らせるために、入浴して血流を良くすることも忘れてはならない。
お客様は入浴せずにシャワー派だというため、少しでも入浴時の効用を得てもらう方法として、太い血管の通っている背中側にシャワーを浴びるよう勧めた。
お客様から『大人の粉ミルク』を求められたけれど、高齢の母親に病院からカルシウム剤が処方されており、食事は普通にできるというため牛乳や卵などで充分とお話しした。
保健師から勧められたそうだが、価格の高さからしても保険が適用されるカルシウム剤があるので、無駄な出費は避けるよう勧めるとお帰りになった。