お客様から『イソジンうがい薬』を子供に使わせて良いか質問され、使用自体に問題は無いものの、水道水で充分なことと、使うとすれば家族が風邪をひいている時に限り短期集中でと説明した。
なにより、体を守る菌も殺菌してしまうから、かえって体が無防備になってしまうこともお話した。
他のお店は品切れだそうで、「親切にありがとうございます」と言っていただけた。
品切れだったから買わなかっただけかもしれないけれど、こうして確認してもらえて良かった。
お客様から空間除菌のネックストラップは購入に個数制限があるか尋ねられ、特にしていないものの不要なことを説明した。
密閉された空間での実験は効果があったのかもしれないが、普通の部屋だって人の出入りで空気も入れ替わってしまうのだから、ましてや外に出るのに首から下げていて、どんな効果が期待できるというのか。
本当に効果があるほど塩素が高濃度ならば健康被害が現れるだろうし、人体には安全ですというのなら、その程度の濃度に意味など無い。
お客様からは、「一応は効果があるんでしょ?」と訊かれ、「気持ちだけでございます」と答えた。
せいぜいお守りみたいなものと言いたいところだけれど、それだと神様に悪い。
むしろ詐欺師から、騙しやすい獲物として目をつけられてしまうんじゃあるまいか。
お客様が『ウィルスシャットアウト』をレジに持ってきたので、空間除菌を謳う商品に効果は期待できないことを伝えると、一旦は取りやめになったけれど、しばらくして母親が安心するからと購入された。
厚生労働省からも消費者庁からも、「推奨しない」「効果は分からない」「健康被害が起きる可能性」がアナウンスされているが、お客様が欲しいとなれば致し方ない。
お客様からは感心され、「薬剤師さん?」と訊くかれたので「違います」と答えた。
登録販売者の認知度は、まだまだ低い。
常連のお客様が花粉症で、買い置きしていたマスクが無くなりそうだというため、『ワセリン』を鼻の穴に塗る方法を教えた。
油分の膜で、体が花粉に反応しにくくなる。
お客様からは「最近いないんだもん」とて言われて、勤務時間が変わったからと答えると、「やってみるよ!」とお帰りになった。