お客様が『ヒドランパッチ』と『マキロンパッチエースF』を3つずつレジに持ってきたので、一番弱いのと一番強いので良いのか尋ねたところ、違いを理解されていないようだったため比較を説明したところ、『マキロンパッチエースF』のみをまとめ買いされた。
ありゃん。
痒みが弱ければ『ヒドランパッチ』を、炎症も強いようならステロイド剤の『マキロンパッチエースF』の方が良いという話から、強いほうが安心と思われたのかな?
まぁ、弱い薬を使うよりも強い薬で先に症状を封じ込めるというのが近年の皮膚疾患の対処法だから、それで構わないのだけれど。
お客様は、虫除け対策はしていないというため、虫刺されで困るのは痒いことだけでなく感染症だから、新型コロナウイルスで騒がれているおり、感染症予防のために必要なことを伝えた。
虫除けスプレーは、体に吹き付けるよりも掌で塗り拡げたほうが効果的なことも付け加えた。
お客様からオデキに塗り薬を求められ、抗生物質とステロイド剤を合わせた『クロマイP軟膏』を紹介したうえで、見た目は赤くなっておらず、しかし痛痒さはあるようなのでステロイド剤は不要と判断し抗生物質を勧めたところ、『テラマイシン軟膏』と『ドルマイシン軟膏』のうち、価格の安さで後者を購入された。
同じような効果の薬であれば、価格で選ぶというのは良い方法なれど、くれぐれも安さに惹かれて症状に適応しない薬を選ばないようご注意あれ。
お客様からは他に、耳の後ろがマスクのゴムで炎症しているとの相談も受け、『ワセリン』での保護を勧めると皮脂が出てきて良く洗っているというため、それは患部を体が守ろうとしてるから洗っては駄目とお話した。
『ワセリン』を塗るのも、油脂で患部を覆ってゴムと擦れるのを防ぎたいからである。
ところで、今回のお話をしている間に何度もオデキを触るので、「肩から上に手を上げないよう気をつけて」と伝えた。
お客様から、サプリメントの鉄とヘム鉄の違いを尋ねられ、後者の方が胃への負担が少ないと説明したうえでヒアリングしたところ、貧血とのことだったけれど、病院で診断を受けたわけではないというため、貧血の種類をお話した。
体感で分けると3種類に大別できて、目の前が暗くなってストンと落ちるようなら鉄不足か血流不足が疑われ、天井がグルリと回るような場合は水分代謝の異常で、雲の上をフワフワと歩いているような感覚は血圧が関係すると考えられる。
人間の体は機械ではないから、それぞれの症状が組み合わさって起きることもあり、お客様自身は最初に貧血といっていたものの症状が明確ではないらしい。
漢方薬では、ストンと落ちるタイプに『人参養栄湯』や『十全大補湯』を、水分代謝の改善には『苓桂朮甘湯』か『五苓散』が、血圧が関わるようであると『釣藤散』とか『七物降下湯』も考えられるが、いずれにせよ「貧血」=「鉄不足」とはならない。
お客様には、サプリメントを摂るのであれば、食事の写真を撮ってみて足りない物を補う方法を調べてから検討するという方法を教えたところ、本日はお帰りになった。