高齢のお客様から『イソジンうがい薬』を求められ、喉が痛む場合には刺激物だから避けた方が良い事と、体を守る菌も殺してしまうこと、そして普段のうがいは水道水で充分なことをお話したところ、喉の違和感に使っていたというため、口内炎にも使うアズレン製剤の『パブロンうがい薬AZ』を紹介すると購入された。
ただ、急いでる様子だったから、体内が乾燥してる可能性のお話まではできなかった。
喉がオカシイと「風邪かな?」と思いがちだけど、人間の防御力は案外と高くて、簡単に風邪をひくことはできない。
もちろん、警戒することは良い。
でも、それですぐに殺菌系のうがい薬を使ったり風邪薬を使うのは、蝿を金属バットで叩くようなもので、体のほうが無用なダメージを負ってしまう。
胃と繋がってる喉は、むしろ胃の不具合の影響を受けやすく、特に胃炎を起こしていると、その炎症を喉の不快感や痛みとして感じるし、健康な人でも一日に約50回は胃酸が逆流しており、体力が落ちていると食道の修復が間に合わず、これもまた喉の違和感となって現れる。
そして、胃炎を起こしている場合には、覆いかぶさっている肺が乾燥して咳になることがあり、それを風邪だと早とちりする。
とはいえ、風邪と胃の不具合の見分けが難しいのも確かなので、喉がオカシイと感じたら、まずは食事を柔らかく消化しやすい物に切り替えて、喉への刺激を避けるとともに胃への負担も減らすのが良い。
もし風邪だとすれば、消化をするのにもエネルギーを使い、風邪を治すためのエネルギー不足を回避することもできる。
お客様が『OS-1』を購入されるさいに、発熱や下痢などがあるのか尋ねると「大丈夫です」というお返事で、パッケージの注意書きに「医師、薬剤師、管理栄養士、登録販売者」の指導で飲むよう書いてあることを伝えたところ、一瞬ビックリしてから、また「大丈夫です」と言われた。
絶対、注意書きに気づいていなかったはずなのに、果たして何が大丈夫だったのか……。
やや高齢の二人組のお客様が『イソジンうがい薬』を求めて来店し、売り場に案内すると「これは本物なのね」とて言われたため、どういうことか尋ねたところ他のドラッグストアに置いてあったのは「明治製薬じゃなかったから」というので、ポビドンヨードを用いた処方自体は古いから他のメーカーも作っているし、イソジンの名称はムンディーファーマ社の登録商標であり、偽物も本物も無いことを説明した。
しかも、お客様が見たという商品のブランド名は『ケンエー』で、お客様は「知らないメーカー」と言っていたけれど消毒薬関連では大手も大手、健栄製薬である。
偽物扱いされてケンエーさん、カワイソス(´・ω・`)
いずれにせよ、体を守る菌も殺してしまうから、家族が風邪をひいているとか職場で流行っているといった場合に限定的な使い方をして、普段は水道水で充分とお話したうえでお買い上げいただいたいのだが、老人介護施設に勤めてる人から頼まれたそうだ。
感染リスクは普通の人より高いとはいえ、うがい薬の効果が限定的だから、やはり無駄な買い物に思えてならない。