温めて和らぐ痛みは、本当に温めてみよう! 貼り薬も、薬の飲み合わせや持病に気をつけて

 『ボルタレンテープ』を持ったお客様から、蚊取り線香の場所を尋ねられ売り場を案内したけれど、季節商品のためすでに目的の品物はメーカーに返品してしまっていることを説明した。
 売れ残った季節商品は、メーカーが無料で引き取ってくれる期日が決まっているため、他の系列のお店でも同じ時期に一斉に無くなってしまうのだ。
 そしてそれは、おそらく一般の消費者の感覚よりも1ヶ月以上早い。
 『ボルタレンテープ』について気になり、他に使っている薬を尋ねると「無い」というお返事だったが、主成分のジクロフェナクナトリウムは血液にも入っていくから、他の薬との併用や持病に気を付ける必要があることを伝えたところ、病院で処方された『ロキソニン』を飲んでると言われた。
 どうして最初の質問で、正直に答えてもらえないのか( ´Д`)=3
 調剤する薬局や担当医が市販の薬を使ったことを知らないといけないので、成分表示をお薬手帳に貼って報告するようお願いし、お買い上げいただいた。
 それから、お薬手帳は交通事故などで気を失っている場合の救命処置にも必要だし、大規模災害で避難所生活になった場合には特例で医師の診察を受けなくても薬を受け取れるから、普段も持ち歩くよう勧めた。
 お客様からは、「参考にします」と言っていただけた。

 お客様が、フェルビナク製剤の『フェイタス5.0温感』を購入されるさいに、外使用消炎剤としては真ん中くらいの強さ薬であることを伝えるとともに、温感か冷感かよりも成分が大事なことや、温めて症状が軽減するのであれば、いっそカイロなどで本当に温める方法もあることをお話した。
 でも、一言もお返事が無く、上半身を温めて肩こりにも効果のある『葛根湯』を提案してみたけれど、糠に釘で全く反応が返ってこなかった。
 フェルビナクもジクロフェナクナトリウムと同じように浸透力のある成分だから、安全性の確認もしたかったんだけどな……。

 やや高齢のお客様が、サリチル酸製剤の『ハリックス55EX温感A』をレジに持ってきたけれど、痛み止めとしては一番弱く、浸透力もそれほどでもないことと、上記と同じく温感も冷感もあくまで感じさだけで実際に温めたり冷やしたりするのとは異なることを説明をしたところ、家族が手術後に患部が冷えて痛むと訴えており頼まれたそうだ。
 しかし、まだ傷口があるというので唐辛子エキスが入ってることをお話して、本人と担当医に確認するように勧め本日はキャンセルとなった。
 冷えて痛むとなれば、刺激物で温かい感じを与えるよりも、本当に温めてしまったほうが良いはずである。
 それに、サリチル酸自体に鎮痛効果はそれほど無くて、微弱な刺激を患部に与えて神経を混乱させることにより症状を軽減する物であるから、やはり傷口のある部位に貼るのは好ましくない。

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