高齢のお客様から電子体温計の比較を質問されたけれど、自宅には既にあるというため何か新しい物が必要なのか訊いてみると、「せっかく売ってるから買おう」と思ったという。
これが、消費者心理というモノなのか……。
お客様には、毎日の検温は予測値で充分としても、発熱した場合には実測値の方が正確なことをお話して、予測値のブザー音の後にさらに待つと実測値も測れることを教えたところ、感謝された。
ちゃんと説明書も読んでいただきたいところ。
お客様は水銀タイプの体温計を持っていたのに、危ないと思って捨てたと聞いて、つい「もったいない」と言ってしまった。
確かに水銀は有毒ではあるのだけれど、体温計に使われている水銀は体内に吸収されにくい「無機水銀」で、水俣病などの原因となったのは体内に貯蔵してしまう「有機水銀」(メチル水銀)だから、実は体温計が割れてもそのまま飲むようなことをしなければ安全なのだ。
ワクチンの製造過程において水銀が使われていることを問題視して騒ぐ人がいるけれど、そういう人は水銀にも種類があることを、たぶん知らない。
すでに水銀タイプの体温計は製造していないから、手元にあるのであれば大事に使ってもらいたい。
予測値の電子体温計だと、毎日の検温には便利なものの平熱を低く発熱時には高く予測してしまう特性があるため、その特性を理解してないと不便なので。
自身の平熱を低いと思い込んでいたり、発熱時になかなか下がらないと勘違いしてしまうことがあるから、実測値も測るようにしておいたほうが良い。
お客様から『イソジンのうがい薬』の入荷状況を尋ねられ、しばらくは入らないことを答えたうえで、体を守る菌も殺してしまうことや普段は水道水で充分なこと、使うとすれば家庭内感染を防ぐために短期集中でと説明した。
一旦帰られたけれど戻ってきて、今度は解熱鎮痛剤について質問され、風邪の初期に現れる喉の痛みにも使えることをお話したところ興味を持たれたのか、さらに詳しく聞きたいというので、鎮痛剤にも得手不得手があることや、痛みを伝えるホルモンと胃を守るホルモンが同じだから、使うときには消化に良い食事を心がけるようにというお話もした。
鎮痛剤を飲むから食事を変えようと思う人は少ないだろうが、覚えておいてもらいたい。
するとお客様は腰痛があるとのことで、しかし治らないから通院をやめたというため、治らなくても定期的に受診することによって、他の病気が隠れている場合に気づいてもらえる可能性が高まるから、同じ病院に通うのが大事と伝えた。
そして、神経を電気信号が通りやすくするビタミン剤や血液改善からアプローチする漢方薬も候補になることをお話した。
『疎経活血湯』や『桂枝加朮附湯』など、市販されているし病院で処方される保険の適用薬でもあるから、医師に相談してみるのも良いだろう。
高齢のお客様から『イソジンうがい薬』を求められたけれど、外から帰ってきた時に使うというため、体を守る菌も殺してかえって無防備になってしまうことと、毎日のうがいは水道水で充分なことをお話した。
しかし何かを使いたい様子だったので、ポビドンヨードに較べれば体に優しいセチルピリジニウムの『新コルゲンコーワうがい薬』を紹介したところ、そちらを購入された。
また、喉が痛む時に使ううがい薬として、抗炎症成分のアズレン製剤である『パブロンうがい薬AZ』を紹介した。