捻挫や打撲は、初期の素早い手当が大事。専門家の話を聞くために、先に病院の受診を検討も

 子供を連れたお客様が外用消炎剤の棚を見ていたので気にかけていたところ、『のびのびサロンシップ』をレジに持ってきたのでヒアリングした。
 子供が捻挫をしたとのことで、動く部分でもあるため塗り薬を提案してみたが、本人の希望によりそのままお買い上げいただいた。
 初日に少し冷やしたそうだが、 年齢制限によってインドメタシン製剤などの強めの薬を使えず、それでは足りない。
 もし次があったら、氷水で患部の感覚が無くなるまで冷やすようお話した。
 それは、痛みの伝達物質であるプロスタグランジンなどの生成を抑えるため。
 脳に異常を知らせる痛みの伝達物質の生成量を身体はコントロールできず、大量に作られると薬を使っても後々にまで痛みが長く続いてしまう。
 氷水で急速に冷やせば、患部の周辺の血管が収縮し血流の流れは悪くなり、機能が低下して痛みの伝達物質の生成も抑えられる。
 特に子供は、先にも書いたように年齢制限で強い薬を最初に使って、痛みが軽減するに従って段階的に弱い薬に乗り換えていくステップダウン方式ができないから、初期の素早い手当が大事。
 また、骨が大人より柔らかく変形したり、骨の一部が剥がれる剥離骨折を起こすことも考えられるので、先に病院に行って「軽症かどうか」を診てもらうというのも選択の一つである。

 お客様が『腰ガードベルト』を購入されヒアリングしたところ、腰痛で病院に行ったことはあるものの、仕事でこっちに来てるため今は探していないという。
 お客様は「いつものこと」で「治らない」というため、確かに腰痛の多くは原因が不明で、治すことは難しい。
 しかし、専門家の話を聞くために、こちらでも病院を探しておくよう勧めた。
 特に、「いつもの痛み」と思ってると大病を見逃してしまうかもしれないから、定期的に同じ病院に通ってカルテに情報を積み重ねていったほうが良い。

 お客様が、外用消炎剤の棚で迷ってる様子だったので気にかけていたところ『ロキソニンテープ』を購入され、ヒアリングしてみたけれど症状については答えていただけなかった。
 他の成分は、また効き目や浸透力が違うことも伝えてみたものの無反応だった。
 いきなら怒られたりするよりはマシであるから、情報提供だけは続けよう。

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