皮膚疾患で、一つの薬を複数の箇所に使おうと思う気持ちは分かりますが、使い分けが必要なこともあります

 外国人のお客様から、踵(かかと)がシモヤケになったと相談されたのだけれど、実際にはよく分からず痛痒いようだった。
 痛みと痒みは同じ神経が感じ、弱い痛みを痒みとして認識することからすると、痛みが強いと考えられる。
 血流を良くして患部の修復を手伝うヘパリン類似物質の『ピアソンHPクリーム』と、皮膚の修復成分に痒み止めが入っていて代謝を改善しつつつ油分で保護もするビタミンAが加えられている『ヒビケアFT』を紹介し、読めない漢字の説明をすると、しばらく商品を見てからお帰りになった。

 外国人の夫婦のお客様が赤ちゃんを連れて来店し、頬を拭くのにウエットティッシュを求められたけれど、かぶれていたため使わない方が良いことをお話したうえで手と口の周りならと、『手拭きももちゃん』を案内しお買い上げいただいた。
 でも後で、もっと安い商品を探していたのではと思い当たった(;´Д`)

 お客様が『イハダドライキュア乳液』と『ピアソンHPクリーム』を手にして迷ってる様子だったので声をかけたところ、顔の乾燥というため、どちらにも血流を良くして潤すヘパリン類似物質が入っいて、前者に痒み止めが入ってることを説明すると、痒みは無いとのことで3つの乾燥対策をお話した。
 一つがヘパリン類似物質の血流を良くすることによって潤すことで、他には『ワセリン』を使って水分の蒸発を防ぐのと、尿素を使い皮膚の中に水分をガッチリと捕らえておく方法があり、年令による体内の水分量や患部の状態によって使い分ける。
 また、人間の皮膚は防御能力が高く、以外なことに乳液や液剤のほうが浸透しにくい反面、広範囲に塗るのに適している。
 その防御を破るように調整されているのがクリーム剤で、特に症状の激しい患部に向いている。
 そして、患部が皮膚同士や服と擦れる場所の場合には、患部の保護のために軟膏を使う。
 お客様には、一つの薬で全ての患部や症状にと思いがちだけれど、患部によっての使い分けも必要なことがあるとお話した。
 本日は、『ピアソンHPクリーム』をお買い上げいただいた。

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