湯たんぽを買ったお客様から逆流性食道炎について相談を受け、胃酸の出過ぎを抑える『ガストール』と、上がってくるモノを下ろす意味の名前が付いた『半夏瀉心湯』を紹介したところ、後者をお買い上げいただいた。
普段はシャワーだけで過ごしてるというため、体には炎症したい理由があると説明し入浴を勧めたうえでシャワーの浴び方を教えた。
実のところ、健康な人でも胃液は一日に50回以上は逆流している。
ただ、健康な人は食道が荒れてもすぐに治るから気づかず、症状が現れるのは細胞が壊れる早さに治る早さが追いつかないから。
そして、身体の方は患部に修復する材料を運ぶために炎症を起こして温かくし、血流を良くするように働く。
炎症を起こしていれば、冷たい物を飲むと気持ち良いのだけれど、冷やしてしまうと身体の方はもっと炎症させなきゃと変に頑張ってしまうので、常温か温かい物を飲むようにしたほうが良い。
そこで入浴すると血流が良くなるし、身体にも無理に炎症させる一つ用の無いことを教えられる。
だから湯船に入るのが一番なのだけれど、もし環境的にも入るのが難しいようであれば太い血管の通っている背中側にシャワーを浴びるようにする。
できるだけ長く浴びるのが効果的だから、髪や体を洗う時間はずっと背中をシャワーに向けるのが効率的。
また、背中には太い神経も通っているので、シャワーの刺激はリラックス効果も得られる。
ちなみに、『半夏瀉心湯』にはストレスを緩和する生薬も入っているから、神経性胃炎などのストレスが関係する場合にも使え、背中にシャワーを浴びるか入浴することはその補助ともなる。
お客様が、『PL顆粒』と『スクラート胃腸薬S』をレジに持ってきたさいに、念のため後者は無印と内容が異なることを伝えると、「間違えた」とのことで、『スクラート胃腸薬』に変更となった。
使い分けとしては、普段から元気で良く食べる人がたまたま食べ過ぎて胃を痛めてしまった場合には無印の『スクラート胃腸薬』が向いており、『スクラート胃腸薬S』の方は食が細かったり胃の不具合が疲労が関係しているようなときに適応する。
お客様に、水とお湯を飲んで、どちらが症状が楽になるかを較べてみる簡易的な鑑別方法を教えていたら、後ろのお客様も「途中からだけど聞きたい」と入ってこられた。
なんだか嬉しい( ^ω^ )
水を飲んで気持ち良いなら胃炎を起こしているか胃熱の状態と考えられ、胃酸の出過ぎを抑える成分の入った胃薬か、『スクラート胃腸薬』のように胃液に絆創膏を貼るように保護する物が候補となる。
お湯を飲むとジンワリと気持ち良くなるようだと、胃が冷えているか機能が低下している可能性が高く、胃の補助をする健胃成分の入った『スクラート胃腸薬S』のほうが適応する。
ちなみに、代表的な総合胃腸薬である『太田胃散』や『キャベジンコーワα』などは、両者に対する成分が入っているので一見便利そうだけれど、相反する効果が一緒になってるということでもある。
お客様から『ガスター10』を求められ症状をヒアリングすると、主訴は胃痛というものの、苦い水が上がってきたり灼熱感がある訳ではないそうなので、合わないように思われるため同じ働きをする『ガストール』を紹介してから、『スクラート胃腸薬』を提案したところ、そちらをお買い上げいただいた。
一旦は本人の希望に沿う答えをしないと突然怒り出すお客様もいるから、こちらは内心ビクビクものである。
お客様は、以前に胃潰瘍を患ったことがあるそうだ。
なんでもかんでも胃酸の出過ぎを抑える薬を、「一番効く」と思われたままでは困るため、水とお湯での簡易的な症状の鑑別の方法を教えた。