常連のお客様から以前に頻尿の相談を受け、『八味地黄丸』を使っていただいたところ、小水の一回の量は増えたものの回数は変わらないとのことだった。
疲労していたり高齢者向けの『サモンエース』(知柏地黄丸)も試してもらいたいところだが、うちのお店にあるのは容量が多く価格が高いため、こちらも体力が低下してる場合の頻尿に適応する『ジェントスルー』(八味地黄丸五味子麦門冬)を紹介し、ネット通販での入手を提案した。
ただ、体は何かとサボりがちなので膀胱括約筋を衰えさせないためには、尿意を我慢することも大事なことをお話した。
たとえば、冷え性で寝る時に靴下を履いている人がいるが、身体の方は自力で温めるのをサボることを覚えてしまうため、かえって良くない。
アンカなど、身体が熱く感じれば蹴り飛ばして寒くなるほうが、サボるのを防いで冷え性対策になる。
お客様が『キャベジンコーワα』を購入されるさいに使用経験を確認すると、初めてというため血圧の薬などとの併用に気をつけるよう伝えたところ、それは使っていないという返事だった。
ところが、ご主人と一緒に使うつもりというので、ご主人に持病は無いか尋ねたところ人工透析を受けていると分かり、担当医か調剤している薬剤師に相談するようお話したら驚かれた。
総合胃腸薬には血圧を上げるナトリウムの他にもミネラル成分が入っていることが多く、ミネラルというのは謂わば石のような物だから、摂りすぎると腎臓などの循環器系に負担がかかる。
それこそ「ミネラル豊富で栄養満点」みたいに宣伝している食品なども、注意が必要である。
また、ミネラル成分の種類によっては他の物質を吸着して腸からの吸収を阻害し、一部のアレルギー薬や鼻炎薬の効き目を落としてしまうから、他の薬を使用している場合には総合胃腸薬を避けるか、事前に飲み合わせの確認が必要となる。
お客様からは「初めて言われた」というので市販薬を購入する時にもお薬手帳はあったほうが良いことと、事前に医師が調剤している薬局に問い合わせるよう勧めた。
そのさいには、市販薬の名前を言っても市販薬に精通していないと医師や薬剤師も分からないので、成分表示を写真に撮るかメモをして伝えるのが良い。
やや高齢の常連のお客様から『葛根湯』を求められ、液剤の方が効くか訊かれたので、顆粒や錠剤と比べても、せいぜい5分くらいの違いと答えた。
ただ、胃腸には味覚も嗅覚もあり、漢方薬の場合には生薬の匂いも効果のうちと考えられるため、錠剤よりは顆粒や液剤のほうが効きが良いという説がある。
お客様は、目の奥が重いのと肩こりだそうなので適応することをお話し、顆粒の方が持ち運びに便利と勧めると、そちらを購入された。
なにより価格的に、液剤の『葛根湯』は1日分の値段が、錠剤なら1週間分と同じくらいなので、かなりお高めだし。
あと、『葛根湯』は家に置いておくよりも、持ち歩いて早め早めに使うのが効果的とも伝えた。
たとえば、出かける時には暖かかったのが帰りに寒くなったなんて時には、身体を内側から温めるのに役に立つ。