夫婦のお客様が来店し、『パンシロンソフトベール』と『大正漢方胃腸薬アクティブ』との比較を尋ねらた。
前者は胃粘液を増やして胃を保護する処方で、『大正漢方胃腸薬アクティブ』の元となる『大正漢方胃腸薬』と共に、胃が疲れている場合に適応する。
そして、胃を安らかにする『安中散』と鎮痙作用と抗炎症作用のある『芍薬甘草湯』を合わせた『大正漢方胃腸薬』から、『芍薬甘草湯』を抜いて、手足が冷えるのを防ぐ『四逆散』と入れ替えた『大正漢方胃腸薬アクティブ』は、人からガミガミ怒られるといった外因的なストレスに向いている。
一方、『大正漢方胃腸薬』に入っている『芍薬甘草湯』を水分代謝を改善する茯苓と入れ替えた、『太田漢方胃腸薬２』(安中散加茯苓)という物もあり、そちらは、起きてもいないことを悩んだりする内面的なストレスに適応する。
患者は奥さんで、主訴は食欲低下とのこと。
ストレスについては思い当たらないとのことだったけれど、楽しいこともストレスになるとお話すると、ご主人の方が興味を持たれたようだ。
ストレスというのは「負荷」のことだから、楽しくて興奮するのも肉体的にはダメージがある。
小さい子供を、旅行に連れて行くと便秘になるのがコレ。
奥さんは、仕事に行けばなんとかなっちゃうというので、やはり胃の疲労を癒す『ギャクリア』(六君子湯)も紹介したうえで、『パンシロンソフトベール』をお使いいただくことになった。
ただ、お帰りになってから、奥さんの声は弱々しかったので、気を巡らせる『補中益気湯』でも良かったのではないかと思った。
お客様が胃腸薬の棚で『大正漢方胃腸薬』を見ていて、レジに持ってきたのが『第一三共胃腸薬プラス』だったので、胃腸の疲れならば良い選択と伝えたところ、漢方薬は効くのが遅いと思って『大正漢方胃腸薬』を避けたというため、風邪の初期や肩こりに用いる『葛根湯』を例に、即効性もあることを説明すると『大正漢方胃腸薬』に変更となった。
水とお湯の飲み較べのお話をすると、水を飲むと具合が悪くなるというので適応すると思われることを伝えた。
水を飲むと具合が悪くなるようなら、胃が冷えているか疲れていると考えられる。
反対に、水を飲んで気持ち良く感じる場合は、胃が熱を持っているか胃炎を起こしている可能性があり、現代薬なら胃酸の出過ぎを抑える物か、漢方薬では『半夏瀉心湯』が候補となる。
若いお客様が『新ビオフェルミンＳ』を購入されるさいに、初めて使うというので、もし他に乳酸菌の商品を見つけても安易に乗り換えない方が良いことをお話した。
どんなに身体に良い菌と言っても、外から来るモノは基本的に全て敵。
仲良くなるための期間が必要で、一定期間は服用を続けるのが良い。
乳酸菌の研究をしている製薬メーカーの研究員さんも、「家庭で漬けてる糠漬けには敵わない」と言っていた。
