若いお客様が『スットノーズαプラス』を手にして、スマホを見てから一旦売り場を離れ、戻ってきてから購入されるのでヒアリングしたところ主訴は鼻づまりとのことだった。
『スットノーズαプラス』は『パブロン点鼻』や『ナザールポンプスプレー』などと似た処方だが、局所麻酔を加えてある分だけクシャミが激しい場合に効果的。
そして、これらの点鼻薬が得意としているのは鼻水を止めること。
鼻水の出る穴をキュッと締めることにより止める一方、鼻づまりを抑えるのは苦手。
鼻づまりは、鼻の奥の血管が炎症して腫れているから、炎症を抑えなければならないのだが、炎症を抑える成分が少ないのだ。
そのため、主訴が鼻づまりであれば、優れた炎症効果を持つステロイド剤入りの点鼻薬の方が良い。
なのでステロイド剤リの『パブロン鼻炎アタックJL』を紹介したけれど、そのまま購入となった。
ステロイド剤入りの方は少し価格が高いので、予算の問題もあったのかもしれない。
お客様には、鼻水を止める成分の点鼻薬を連続で使用すると、かえって鼻炎の原因になるので休みを入れるようお伝えた。
鼻水の出る穴を締めるのと一緒に、血管も収縮させてしまい、繰り返し使っていると血流の悪くなった血管が炎症を起こすのだ。
お客様が『ウィルテクト』(補中益気湯)などをスマホで調べていたようなので気にかけていたところ、『ヒストミンゴールド液プラス』をレジに持ってきたのでヒアリングしてみると、主訴は鼻水で、風邪薬を飲んでいたというお話があった。
風邪薬には『PL顆粒』などの一部の例外を除いて、覚醒剤系と麻薬系の咳止め成分が一緒に入っており、身体機能を狂わせてしまうから、咳が無ければ中止するよう勧め、鼻水は胃が冷えたり疲れたりしてると起きる現象だから、胃腸の働きを助けてノンカフェインで体を休めることのできる『ヒストミンゴールド液プラス』は良い選択と伝えた。
身体の疲れを癒やすということでは『補中益気湯』も悪くはないものの、名前が示すように、体力よりも気力が上がらない時に向いている。
お客様はシャワーで過ごしていて、湯船に入ろうと思えば入れるとのことから、入浴を勧めたうえで、シャワーは太い血管と神経の通っている背中側に、髪や体を洗っている時間を利用して長く浴びるよう、お話した。
少しでも血行を良くするためと、シャワーの刺激がマッサージとなってリラックス効果があるからだ。
でも、やっぱり入浴したほうが良い。
お客様が飲んでいたという風邪薬については、売り場の『新コンタックかぜ総合』と鼻炎薬の『新コンタック600プラス』を見て区別が付いておらず、どちらだったのか確定はできなかった。
高齢のお客様が『パブロンＳゴールドＷ』を購入されるさいにヒアリングすると、常備薬にするというため、咳の無い時の使用は控えるようお話し、咳止め成分は麻薬と覚醒剤だから、治った気がして無理してしまう可能性を伝えた。
息子さんは花粉症で、もうすでに病院に行ったというので、「早い対応は良いですね」と答えた。
