数日前に成人の息子さんの霜焼けに『ヒビケア軟膏』を購入されたお客様が再訪し、本日は『トラベルミンチュロップぶどう味』をお買い上げいただいた。
霜焼けの方は私の予想に反して、目に見えて改善してるとのことで良かった。
改めて、痒みが治まってきてからの乗り換え先として、血流を良くして皮膚を修復する材料を運ぶヘパリン類似物質単体の『ピアソンHP』をお知らせした。
それから乗り物酔い対策についても、お話をした。
とあるお客様が、『コルゲンコーワトローチ』を棚にあればあるだけ買い占められることが数日ほど続いており、殺菌系で良いか尋ねるだけでは「はい」というお返事しかないため、グリチルリチン酸二カリウムの摂りすぎに気をつけるようお話すると、少し驚かれた様子だった。
グリチルリチン酸は漢方薬に入ってることの多い甘草から抽出される成分で、ステロイドに似た化学構造式を持っており、非ステロイドながら炎症を抑える効果がある。
お客様には、副作用として「偽アルドステロン症」が現れる可能性を説明したけれど、上手く伝わったかどうか。
名前に「偽」と付いているように、「アルドステロン症」ではないけれど、似た症状という意味である。
症状としては、無気力感や筋肉が思ったように動かないということが起こりえる。
実はコレ、うつ病と誤診されやすい。
私が読んだことのあるアルドステロン症を患った人の手記によれば、無気力感に苛まされて病院を受診したところ、うつ病と診断されて休職したという。
ところが、階段を登るときや、ちょっとした段差で躓くことが多くなり、それを担当医に伝えたら循環器の検査を受けるように勧められ、副腎に異常があることが分かったという。
本人は足を上げたつもりでも、実際には足が上がっておらず、躓いていたことに医師が気づいたという次第。
無気力になると外出したり運動したりすることが少なくなり、運動量が減れば筋力が衰えるので転びやすくなるから、見抜いた医師の知識と経験によるものかもしれないし、医師としての勘が働いたということなのかもしれない。
グリチルリチン酸の1日の摂取許容量の上限は、グリチルリチン酸として300mg、甘草として7.5gとされており、両者が同じ成分であることを知らないと、市販薬の組み合わせによっては上限を超えてしまうかもしれず、注意が必要である。
『コルゲンコーワトローチ』の場合、計算上は1日に100個服用しなければ超えないので大丈夫とは考えられるものの、先述したように他に含まれている薬を知らずに併用する可能性はあるし、トローチをのど飴感覚で用法で定められている量より多く服用している人や、ガリガリと食べているなんて人もいるから、やはり注意喚起は必要であろう。
念のため興和株式会社に、この件に関して問い合わせたところ、まず大丈夫だろうとのことだった。
ただし、あくまで用法・用量を守っているという前提での連用の範囲での話である。
ちなみに、グリチルリチン酸にカリウム塩を加えたグリチルリチン酸二カリウムが入ってる理由は、水溶性を高める目的とのこと。
それから、テレビで新型コロナウイルスに殺菌成分の「セチルピリジニウム塩化物水和物」が効くとやって、買い占める人が出ていると教えられた。
おのれマスゴミ、余計なことをヽ(`Д´)ノプンプン
夫婦のお客様から酔い止め薬を求められ、眠くなりにくい物を希望されたので『センパアQT』を案内たところ、使う18歳の子供は病院で編頭痛にカルシウム拮抗薬が処方されていると分かった。
血管を拡張して血圧を下げるのにも使わている薬で、『センパアQT』の成分との影響が私には判断できないため、先に調剤している薬局に使用の可否を問い合わせるか、成分表示をお薬手帳に貼って事後にでも担当医に報告するかを提案したところ、そのまま購入となった。
こういう時、キッパリと販売を断るかどうか迷う。
ここでお断りしても、他のお店に行って今度は何も相談しないまま薬を買ってしまうかもしれないし。
薬を使わない乗り物酔い止め対策として、酔ってしまったらコカ・コーラが使えることと、乗車前の食事と乗車時の飲み物のお話をした。
コカ・コーラが使えるというのは、炭酸の刺激が吐き気を軽減するうえ、ph値が胃酸と近く親和性があり、糖分が脳を楽しい気分にさせて脳を誤魔化すことができるから。
そのため、ダイエット・コーラやトクホ・コーラではなく、ちゃんと砂糖の入っている物でないと意味が無い。
そういう意味では薬でなくとも、砂糖入りの飴を舐めるのも同様に、舐めている刺激で吐き気を誤魔化し、脳を楽しい気分にすることができるので、手軽な対策だ。
そして、出発前の食事は温かい物にするのが重要。
腸が体温より低い物を受け付けないので、軽食にしようと果物など冷たい物にしてしまうと、温まるまで胃に長く貯めておくこととなり、胃は上部に食べ物を貯めておく構造となっているから、それが吐く原因となる。
温かいスープや、温かいお茶などで、早く腸へと送って胃を軽くすれば吐くリスクを軽減できる。
そのうえで、コカ・コーラなどの炭酸や甘い物が苦手な場合には、なんでも良いから冷たい飲み物を用意しておく。
可能であれば、水筒に氷を入れてキンキンに冷たい物が良い。
それを、乗ってから少しずつ飲む。
冷たい物を飲むと胃の働きが悪くなり、悪くなれば吐こうとする力も弱まるからである。