お客様から『マグネループ』のサイズについて相談され、使うのはご主人だというので、男性なら少し大きめの物が良いのではと提案しつつ、そもそもの効果については不明であり、身体に直接的な害が起きないという、いわば安全だからこそ管理医療機器として認可されてるようなものと説明した。
血液には鉄分が含まれていて、それが磁力により影響を受け血行が良くなるという仕組みが、解明されていないのが現状。
もし鉄分が磁力に引き寄せられるとしたら、それは良い影響足り得るのか。
例えば、肩こりには上半身を温めて血流を良くする『葛根湯』は、効能が科学的に認められるくらいに効果がある訳だけれど、同時に効果があるがゆえに血圧の上昇や胃への負担といった副作用がある。
それなのに、磁気を利用した機器の影響が、良いたことだけというのは考えにくい。
何かしら効果があるのであれば、何か付随した別な効果も起こるはずだし、副作用のような問題は起きないというのなら、そもそも何も効果が無いのでは、と考えられる。
お客様からは他にコルセットの相談も受けたけれど、ご主人は立ち仕事で、病院を受診したことが無いというため、先に専門家の話を聞くのも大事とお話して受診を勧めた。
コルセットも市販されている物と、石膏で型を取って本人の体型に合わせた物とでは効果が違う。
市販の物で充分なのか、体型に合わせたほうが良いのかということも、専門家たる医師の意見は参考になるはずである。
お客様の家には『葛根湯』があるそうなので肩こりに使ってみるよう提案してみたが、『マグネループ』は2人分購入された。
お会計を終えた後から、ご主人は立ち仕事だけではなく仕事で重い物を運ぶと分かり、疲労骨折のケースも考えられることをお話をすると、「(本人を)脅かしてみます」と言われたので、「それが良いと思います」と答えた。
ご主人は帰りが遅いようだけれど、遅くまでやってるドラッグストアを探して本人が店頭を訪れることも勧めた。
小学生ぐらいの子供が1人で外用消炎剤の棚で15歳未満は使用制限のあるフェルビナク製剤などを見ていたので気にかけていたところ、後から親が来てインドメタシン製剤のパップ剤を子供に勧めていたため声をかけてみると、やはり15歳未満には年齢制限があることを知らなかった。
子供は11歳だというから、同じインドメタシン製剤でも塗り薬の方なら年齢制限は11歳未満だから大丈夫なことをお話して、液剤は手につかず広範囲に伸ばしやすく、クリーム剤は浸透力に優れているのと、素手で塗ることがマッサージにもなることを説明したところ、本人の希望により『バンテリンコーワ液α』を購入された。
念のため先に2週間の期限を決めて、順調に回復していなければ病院を受診することを検討するよう勧めた。
子供の骨はまだ柔らかいので、疲労骨折や剥離骨折をしているケースもあるから油断できない。
若いお客様から『ロキソニン』を求められたが、近くのお店も薬剤師が帰ってる時間だったので、化学構造式の似たイブプロフェン製剤を提案した。
また、『ロキソニン』は効くのが早い代わりに効果のピークを迎えて身体から抜けるのも早く、持続時間ではイブプロフェンの方が長いこともお話した。
主訴は頭痛で、ズキズキするタイプというため胃の不具合と関係することと、痛みを伝えるホルモンが胃の保護も兼ねていることを説明し、水分代謝を改善して胃の働きを助ける『呉茱萸湯』と『五苓散』を紹介した。
このタイプの偏頭痛は、気圧の変化などのストレスを胃が受け、胃の具合が悪くなると脳の周囲の血管が収縮し、その血管が開いたタイミングで血液がドッと流れて、血管の内壁を擦ることにより炎症が起きる。
そして、鎮痛剤を使って痛みの伝達を止めると、胃を保護する機能も自動的に止まってしまうため、胃が無防備なところで普通の食事をすると、それで胃を悪くして頭痛の原因になって循環してしまうから、食事は消化の良いものに切り替えたほうが良い。
お客様は『ロキソニン』は家にまだ残ってるとのことで、頭痛外来の受診も検討してみるよう勧めたところ本日はお帰りになった。
ちなみに、頭が締め付けられるような緊張型の頭痛は肩こりとの連動が考えられ、血流を良くするのが症状の軽減となるため『葛根湯』が適応する。
午前中に頭が重くて午後にかけてらくになるようだと高血圧の影響の可能性が高く、『釣藤散』や『七物降下湯』が候補となる。