幼児を抱えたお客様が『OS-1ゼリー』を2個購入されるので、誰か発熱したり下痢をしてるのか尋ねると、子供が病院を受診して医師から言われたそうだ。
そうそう、その情報が大事なのです。
パッケージも、「医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲み下さい。」とか「医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、登録販売者の指導に従ってお飲み下さい。」と書いてあるのだけれど、そもそも読んでいない人が多い。
一般的なスポーツドリンクと違い、ミネラル分の多い『OS-1』は腎臓や心臓といった循環器系に負担がかかる。
ミネラルというと栄養分と思われがちで、確かに微量は人間の身体に必要なのだが、言ってしまえば鉱物、石なのだ。
腎臓結石や尿道結石なんかは、ミネラルなんである。
だから飲み過ぎるとリスクがあることをお話すると、お客様に驚かれた。
どのくらいの期間を飲ませるか分からないようだったので、薬を調剤してもらった薬局に相談してみるよう勧めた。
症状が治まってくれば不要と伝えれば済むことであるものの、そういう疑問を抱いておきながら、医師や薬剤師に相談しなかった、相談しようと思わなかったことのほうが問題。
それに、調剤薬局を処方箋の薬を受け取るところとしか思っていない人は多く、それ以外でも相談する場所であることを体験として知ってもらいたい。
ここで安易に答えてしまうと、その機会を奪うことになってしまう。
やや高齢のお客様が電子体温計を購入されるさいには、最初の通知音はあくまで予測値なので、実際に発熱した場合には実測値を測るようお話したところ、パッケージに表記してある60秒を実測と思っていたようなので、5分以上かかることを説明した。
そして、予測値は平熱時には低めに、発熱時には高めに表示される特性があることを伝えた。
普段、自分を体温が低いと思っている人が病院で測ると高めだったり、発熱時に測っていると、なかなか熱が下がらないと焦ってしまうのは、この特性のせいである。
お客様に、発熱時には経過観察のために測ったときの時間などと一緒に体温のメモ残すよう勧めると、内視鏡検査を受けるために2週間の検温のためとのことだった。
高齢のお客様から『OS-1』を求められて売り場を案内しヒアリングしたところ、ご主人が嘔吐して病院に行き、医師が許可をしたというため、そうやって使う物であることをお話して、液体とゼリーを一つずつお買い上げいただいた。
特に高齢者や小さい子供は注意が必要で、手軽に買えるけど気軽に飲んで良い物ではないのが『OS-1』なんである。
たまに、「町内会の行事で配りたい」とか「子供のスポーツ団体に差し入れとして」などと数百本単位の大量買い入れの相談を受けることがあるけれど、すべてお断りしている。
不特定多数で誰の手に渡るか分からないんじゃ、怖くて販売できない。
「一人ひとり、持病の有無を確認して配れるのなら」とお話すると、たいていはスポーツドリンクに変更してもらえるけれど、なかには頼まれた立場の人なんかは判断の権限が無いから故なのか、ゴネられて困る。
会社で備蓄しておきたいというケースもあったけど、社員の持病を把握している会社なんかあるまい。
売る方としては、安全に使ってもらいたいんである。
だから、こうして購入時に使用する人の状況と、誰の指示によるものなのかを店頭で確認している。
お客様のお話によると、ご主事はマンゴーやヨーグルトなどを食べたようだが、今は内臓を休ませるために無理して食べなくても良いとお話をした。
まずは、水分と塩分、そして糖分の摂取に努めるのが第一。
具の少ない、インスタント味噌汁やスープでも充分。
すると、水も飲めなかったそうなので、そういう場合は小皿に入れてスプーンで舐める方法を教えた。
そして俗説ではあるものの、『OS-1』は「美味しく感じなくなったら、やめどき」と言うと、お客様は「私なら飲んじゃってる」と笑っていた。
まぁ、私も飲食物を残すのは苦手(^_^;)