子供を連れたお客様から、自身が靭帯を痛めてリハビリにサッカーをしているそうで、翌日の筋肉痛に塗り薬を使いたいとのことだった。
リハビリのためににサッカーというのが良く分からないが、痛み止めとしては一番な弱い部類のサリチル酸製剤には刺激性のマッサージ効果があることと、強い薬のインドメタシン製剤とジクロフェナクトリウム製剤とでは後者の方が血液中にも入って良く効くことを説明した。
すると、フェルビナク製剤の『フェイタスローション』を使っていると分かり、鎮痛効果と浸透力としては真ん中くらいでバランスが取れていることを説明した。
今回は、同じブランド名でも鎮痛効果と浸透力に優れたジクロフェナクトリウム製剤の『フェイタスＺαローション』をお使いいただくことになり、これで筋肉痛が軽減しないようであれば、リハビリとしては負荷がかかりすぎていると考えられることをお話すると、「分かりやすい」と言ってもらえた。
他に、奥さんが浮腫(むくみ)対策のストッキングを履いたまま寝ていることについて質問され、親指の付け根の膨らんだ部分で足を撫でるリンパマッサージの方が良いと考えられることと、自力で身体を温める能力がサボって冷え性になってしまう可能性をお話した。
その段になって、以前に内服の鎮痛剤の案内をしたことのあるお客様だと分かり、先ほどの足の考え方でいくと自身が腹巻きをしていることはどうかと尋ねられ、筋肉とは違うことと第二の脳とも呼ばれる腸は温めた方が能力を発揮すると答えた。
そして僭越ながら、子供を連れて薬を買われるのは体験として良いことを伝えた。
自分の体調の不良を人に伝えるというのは大人でも案外難しいから、子供の頃から体験学習する機会は持ってもらいたい。
義務教育の段階で保健体育でも、市販薬の買い方とか健康相談の仕方とか教えてくれると良いのに。
若いお客様が『マグネループ』や『ピップエレキバン』を見ていたので気にかかっていたところ、後者をレジに持ってきたため使用経験を尋ねると、初めてとのことだった。
主訴は肩こりだそうで、使ったことがあって錯覚でも効いた気がするというのであればともかく、磁気療法の効果については解明されていないことを説明した。
病院などで高い電力を用いた磁気刺激治療は確かに一部の症状に効果があるとされているが、ネックレスで日常生活への影響の少ない程度の磁力では、「副作用が無い」のが「効果が無い」ことの証明でもある。
お客様は薬を使ったことは無いそうなので、上半身を温めて血流を良くする『葛根湯』や、筋弛緩剤の『コリホグス』の他に、血液をサラサラにする効果のあるアスピリン製剤の痛み止め『バファリンＡ』なども紹介した。
ちなみに、店頭で『コリホグス』と並んでることの多い『ドキシン錠』の方は主成分が精神安定剤でもあるので、同様の薬が病院から処方されている人は注意手が必要な一方、職場で緊張を強いられて肩こりが起きてる場合には効果的。
お客様は事務職だとのことで、運動するのが良いことをお話して『葛根湯』をお使いいただくことになった。
そして、休憩する時には下を向くより上を見上げるのが良いことをお話した。
下を向くと、ボーリングくらいの重さの頭を首だけで斜めに支えて、これが肩こりの原因となる。
試しに、５キロ前後ある物を手に持ち、腕を斜め上に固定してみればプルプルと震えて、支えるのが難しいことが分かるだろう。
でも、真上に持ち上げれば支えやすい。
上を見上げて休む方が、首から肩にかけて頭を支えやすいのだ。
ちなみに、気持ちが落ち込んだ時も下を向いて溜め息をつくより、上を向いての方が実際に気持ちが上向くそうである。
お客様には、夜の睡眠のためにも『葛根湯』は夜の分は飲まない方が良いかもと伝えた。
『葛根湯』には、興奮作用があるので。
また、肩こりの解消には入浴が良いのだけれど、環境的に湯船に入れないというため、シャワーは背中側に浴びるよう勧めた。
背中には太い血管と太い神経が通っており、血流が良くなりシャワーの刺激が神経を鎮めるマッサージにもなるからである。
お客様から膝のサポーターを求められ売り場を案内すると、『バンテリンサポーター』を選ばれたけれど、浮腫(むくみ)取りのストッキングと一緒に使って良いか尋ねられた。
通院の有無を尋ねると、当初は整骨院と整形外科に通ってるようなお話だったけれど、両方がゴッチャになっていて、実際似通っているのは整形外科だけで、医師からサポーターを勧められたとのことだった。
そして、医師からは一緒に使わないように言われているようだった。
再確認や改めて相談するのは、良いことである。
本日は膝のサポーターを購入されたけれど、サポーターにも種類があることを伝えると驚かれたので、開封する前に医師に見せて使って良いか確認するよう勧めた。
