『コッコアポEX』(防風通聖散)をレジに持ってきたお客様に、以前からの使用経験があるか尋ねたところ、人から勧められたとのこと。
しかし、お客さま自身の体調を詳しく訊くと、寝つきが悪いらしく、原因としてストレスがあるようだったため、『コッコアポG』(大柴胡湯)を案内し、変更して購入となった。
その、勧めた人には悪気は無いのだろうけれど、あまり安易に薬を人に勧めるのは控えて欲しいし、勧める時には、あくまで「自分には良かった」という点は強調しておいて下さいな。
そして、人から勧められた時には、相手と自分との共通点をチェック。
性別や年齢はもちろん、体格や肌の色、仕事や生活スタイルなど、チェック項目は多い。
共通点が少ないと、まず合わないと思った方が安全です。
まぁ、初めて買う薬は、まず店頭で相談をして頂くのが一番なんですが。
肝油ドロップの効能について、お客様から質問を受けた。
栄養剤の代わりに使うことを考えている様子だったけれど、用途としては栄養の吸収能力が未発達な幼児や、栄養が胎児に費やされる妊婦さんや授乳中の人、栄養の吸収能力が衰えた老人に使うのが一般的。
よほど衰弱している人でなければ、普通に食事で充分だろうし、自分の食生活を顧みて、不足していると思われるサプリメントに重点を置いた方が良いのではと、お話した。
肝油ドロップを使っての弊害は特に無いだろうけど、私自身は貧乏性なので、その予算は他に配分した方がと思ってしまう。
お客様から、『当帰芍薬散』と『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』の違いを質問された。
これはまた、マニアックな(;´∀`)
どうやら、病院からは『当帰芍薬散』が処方されているところ、人から『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を勧められたらしい。
すぐに飛びつかないで、まず相談してからというスタンスとは良いかと。
ザックリと説明すると、『当帰芍薬散』は血流と水分代謝を良くすることで体内の熱の偏りを解消し、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』は血流を改善するとともに温める力が強い。
私なんかは、スキーに行く時にリフトで寒さに凍えるのを防ぐために、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を飲んでおくくらいでして。
今回のお客様の場合、痩せ型で冷えが強そうなので試してみる価値はあるだろう。
そうお話して、担当医に相談してみるよう勧めた。
ただ、お客様の話によると、『当帰芍薬散』を処方してもらっている病院で、こむら返りに『芍薬甘草湯』を頼んだら断られたとか。
おそらく芍薬が重なるのを避けたんだろうけど、芍薬の重複って、そんなにマズイのかな?
甘草は、よく重複について注意されるけど。
その甘草にしても、茯苓が入っていれば余剰分は排泄されるから心配無いという説もあるようだし。
後で調べてみよう。(と思って、たいてい忘れる……)
肝油の奨励は戦後の国策のひとつでした。虚弱児童、腺病質の人に飲ませることが流行しましたが、害毒性が分かった今では殆ど使う人はいません。特にお菓子がわりに食べ、小児の肝臓肥大が問題になっています。肝油はスケソウダラの肝臓の油ですが、そのAの元は海底に沢山生えている海藻に含まれるカロチンです。肝油もバターも決してAそのものではありませんから、Aに釣られて多量の動物性脂肪を摂ることになります。カロチンの多い野菜を植物油を使って料理すれば、カロチンがよく吸収され肝臓でAに変わります。
今夜は野菜炒め。どうでしょうか?
野菜炒めだとワインではなくビールですか?
私自身は、肝油を子供の頃に食べた思い出は無いのですが、現在でも一部の幼稚園では園児たちに配っているとか。
ビタミンAの過剰摂取は良くないと知っていましたが、肝臓肥大のリスクも有るんですか。
野菜炒めだと、確かにビールですねぇ(´¬`)
餃子も欲しくなる……。