やや高齢のお客様から、更年期障害の相談を受けた。
皮膚疾患と胃腸障害に並んで、苦手な分野である。
足に冷えを感じるものの、実際に手で触ってみると冷たいというほどではないらしい。
ただ、布団に入って横になると、急速に冷えていくのを感じて、良く眠れないとのこと。
最初の候補として『当帰芍薬散』を案内してみると、以前に知人に勧められて使った時には、目眩がしてやめという。
目眩がした時に、医師や薬剤師といった医療関係者には相談しなかったそうだから原因は定かではないけれど、血流が悪い時に『当帰芍薬散』を使うと、急に血行が良くなり体がビックリして目眩を起こすという話を講習会で聞いたことがある。
知人に勧められて薬を試すのは軽率だし、それで具合が悪くなったのに医療機関に掛からないというのも個人的には、理解の外側なんだけど、一般的にはそういうもんなのかしらん(^_^;)
他に、以前には頻繁に足が攣っていたという話もされた。
今は足が攣ることは無いそうだけど、手の色艶からすると、やはり血流は悪いように思える。
ともかく冷えを改善するのが近道なようにも思えたので、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を案内して試して頂くことになった。
あと、お会計をした後で、夏に熱中症のようになった事があり、寒くなってきた今は、足の神経がプツプツと途切れる感じがすると言われた。
どうして、その話をさっきしてくれないの……。
いや、頭の中では色々と考えていて、言い出すタイミングを探っていたか、思い出したのかもしれないけど。
自分も、話をする時には、その何倍もノイズのように頭の中を情報が行き交って、軽くパニックになってるからねぇ。
『疎経活血湯』に乗り換えることも検討するようにお話して、漢方薬に詳しい医院を紹介しておいた。
やや高齢のお客様がレジに『葛根湯』を持って来て、用途を尋ねてみたら、奥さんが病院で肩こりに処方されていて、使い切ったため頼まれて買いにいらしたそう。
『葛根湯』が適応したのてあれば、鎮痛効果が加わった『独活葛根湯』を試してみてはと提案して、そちらをお買い上げ下さった。
……頼まれ物で、別な物を買わせるのはマズかったかな。
夫婦間のイザコザになると、困るやね。
成人の息子さんが鼻水と喉の痛みを訴えているとのことで、『ストナアイビージェル』と『ベンザブロックL』を比較しての質問を受けた。
成分的には、どちらも近い内容であることを答えると、すでに家にあった『ベンザブロックL』を服用していて、それを使い切ったため今度は別な物をと思ったらしい。
そして、『ストナアイビージェル』を購入された。
あれ?
内容的に同じ物を買うので……(^_^;)?
同じメーカーの同じブランド名の中から選んだ場合は、おのずと違う成分の物を選択することになるけど、違うメーカーの物を選ぶと、実は同じ中身の物を選んでしまう事がある。
だから、もし「別な物を」と思うのであれば、同じメーカーの中から選んだ方が分かりやすい。
というか、今さっき同じような内容だって説明したはずなんだけど……。
あれぇ?
戸惑いながらもお会計をしながら息子さんのことを訊くと、鼻炎になると喘息に進むことがあるそうな。
そこで、『小青龍湯』を案内してみたら、お客様自身は使っているという。
しかし、以前に息子さんに飲ませたら、お腹を壊してしまったらしい。
ああ、胃腸が弱いんですね。
そして、そういう時に『正露丸』を飲ませて良いかと質問された。
『正露丸』は消毒薬に近いから、いわゆる食中りの下痢止めに適応するけど、胃腸に負担がかかっての下痢止めなら『ビオフェルミン止瀉薬』の方が良いだろうと思い案内した。
いや、まぁ、『小青龍湯』は合わなそうだから、使うのは避けた方が良いでしょうとも伝えましたが。
そのうえで喘息には、咳き込む時の『麦門冬湯』と、ヒューヒューと喘鳴がする時の『半夏厚朴湯』をと紹介しておいた。
女子高生が母親と来店して、腹痛とガスが溜まることについて相談された。
本人が一緒に来店してくれると、本当に助かる。
突っ込んだ質問ができるので。
症状としては、ここ数日、お腹にガスが溜まりやすく、痛くなる事もあるという。
痛くなるのは、お臍の下辺りで、お腹が張って、便は硬いとのこと。
本人が来ないと、こういう基本的な情報すら買いに来た人は分からなくて、それでいて「効くのを」と注文されるから途方に暮れる。
『ガスピタン』が分かりやすい名前で本人は目についたようだけど、症状としては『ザ・ガード』で整腸した方が良いように思えたので、そちらを勧めてお買い上げ頂いた。
そうそう、ストレスが思い当たるようであれば、『桂枝加芍薬湯』もご検討下さいと付け加えた。
さて、いつも「本人に来て欲しい」と偉そうなことを書いてるけれど、これで本当に適応するか。
………不安だ(;´∀`)
いや、地域性でしょうか、本当に相談のお客様が多いですね。
ややご高齢のお客様という表現が多いのですが。
ややご高齢で更年期も違和感があります。
自分の年になると大体相手の年がわかります。
首筋、手は当たり前ですが、歯もチェックポイントですね。
歯の摩耗で大体の年齢がわかります。
入れ歯は無理かも。
やや高齢のお客様が少なからず、散歩のコースにされているようです。
ただ、現代では何歳くらいからが「お年寄り」ということになるのか……。
60代だと、まだまだ現役ですかねぇ。
歯がチェックポイントの一つですかφ(..)
でも、店頭で歯をマジマジと観察する訳にはいかないかもσ(^◇^;)。