葛根湯の使い方って難しい

 朝、次郎が目を覚ますと、枕元に置いたクリスマスプレゼントの袋から『Wii U』を取り出して大興奮。
 同じ部屋で寝ていたので、枕元で転げまわってウルサイヽ(`Д´)ノ!!
 まぁ、クリスマスプレゼントにねだられた時に、さんざん却下していたからねぇ。
 私からのということで用意したプレゼントは、『タチコマ』のフィギュア。
 そっちの方も喜んでいたけど、さっそく『Wii U』を設置すると、やっぱりそっちに飛びつく。
 子供の順応力というか、理解力はスゴイね。
 ネットワークの設定だけしたら、説明書も読まないのにボタン操作を簡単に覚えちゃって。
 とか感心していたら、『Wii U』が欲しくて使い方ただけ、ネットで検索して覚えていたらしい。
 学校の勉強も、それくらいしてくれんかね(^_^;)
 とりあえずセッティングを終えて、私は出勤。

 『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、喉が痛いという。
 喉が痛いとなると、『桔梗湯』との併用か『銀翹散』の方が適応するかもと思い、もう少し訊き込んでみたら、痛いというよりガサガサする感じだとか。
 主訴を確かめていくうちに、実は最初と違うことが分かるというのも少なくなくて油断できない。
 今回の場合は、やはり体内が乾燥しているように思えたため、そうお話して『麦門冬湯』を案内してみた。
 すると、乾燥した部屋で寝たそうで、『麦門冬湯』は奥さんが以前に病院で処方された物が残っているそうな。
 そんな訳で、本日はお買い上げ無し。
 まぁ、しょうがないやね(苦笑)
 むしろ、家に残ってる薬を、自己判断で適当に飲まなかったことを良しとしましょ。

 実のところ本部からは、「風邪の初期には葛根湯」でプッシュするように指示が出ていて、大量の送り込みもされてるもんで、売り場の目立つ場所に展開しているから、お客様が手にしやすい。
 なんだか、申し訳ない気分になる。
 また『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に症状を確認してみると、やっぱり喉の痛み。
 まぁ、確かに『葛根湯』の効能にも「扁桃腺炎」はあるんだけど、だからこそ喉の痛みといっても「どんな痛み方か」が重要な情報となる。
 『葛根湯』は上半身を温めるので、ウィルスや菌の活動を抑えたり、熱を発散して炎症を軽減するのに向いているんだけど、その判断は結構難しい。
 だから私が、『葛根湯』が喉の痛みに向かないと何度か書いているのは、絶対に効かないという意味ではないです、念のため。
 そして、判断が難しいから、『桔梗湯』との併用か、喉の痛みに特化して『駆風解毒湯』を勧めているという訳。
 今回のお客様の場合、詳しく症状を訊いてみたら、喉の痛みの他に、体のだるさも感じている模様。
 ふむぅ、風邪の兆候はありそう。
 この「体のだるさ」というのも、判断に迷うんだよねぇ。
 『葛根湯』の方が栄養剤のように働いて、だるさを治すかもしれないし、反対に上半身を温めるのが負担になるかもしれないしで。
 鼻水は出ていないようなので、『葛根湯』とは反対に上半身を冷やす『銀翹散』の方を勧めて、お買い上げ頂いた。

 お客様から『ヘパクリーム』と『ヘパローション』で成分が違うのか質問され、大きく違いませんと回答。
 むしろ使い方の違いとして、患部の範囲が狭ければクリームを、広ければローションをとお話した。
 で、手の肌荒れに使うのかなと思っていたら、背中の広い範囲に蕁麻疹が現れるとのことだった。
 診断さた訳ではないらしいけど、この季節だけなので寒冷蕁麻疹と思われるらしく、今回はローションタイプの方をお買い上げ。
 一応、内服薬として『十味敗毒湯』と『タウロミン』も紹介した。

 『葛根湯』を求めて来店したお客様に用途を尋ねると、人から肩こりに良いと勧められたらしい。
 確かに『葛根湯』は病院で肩こりに処方されるので私も良いと思いますが、より鎮静作用のある『独活葛根湯』の方はいかがでしょうかと案内してみた。
 ところが、この寒さの中、屋外でスポーツ観戦をしたせいか、胃が気持ち悪くて頭痛もするという。
 ありゃん、それだと胃に負担のかかる『葛根湯』系は避けた方が良いかもしれません。
 このまま風邪に移行するかもしれないし、『柴胡桂枝湯』で予防を図ってみてはと勧めた。
 しかし、やはり主訴の肩こりの方に適応する物をと求められたため、頭痛の面倒も見てくれて生薬の半分くらいが胃薬の『釣藤散』を案内して、お買い上げ頂いた。
 石膏が多めだから、お腹を下している人には使えませんが。

 家に帰ってから、『Wii U』の『マリオカート8』を次郎と一緒に遊んだ。
 ただ、テレビゲームのたぐいは私は苦手。
 努力とか練習とかが嫌いだから(爆)

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葛根湯の使い方って難しいへの1件のコメント

  1. アバター はぐれ薬剤師
    はぐれ薬剤師 コメント投稿者

    葛根湯って本当に不思議ですね。明治政府のために漢方は迷信なんて時代もありました。最近では漢方を科学するなんていって、葛根湯の成分分析、葛,デンプンでなんで熱がさがるのか、結局解りませんね。漢方は未分析成分の働きも無視できません。科学がまだまだ未熟だからですね。葛根湯の成分生薬を別々に煎じて、合わせたら葛根湯の効果は現われませんでした。他の漢方も同じだと思います。みんなそれぞれ意味があって処方されているんですね・