蕎麦アレルギーの人は蕎麦粉が駄目だと知らない人は手を挙げて(´∀`∩)

 アトピー性皮膚炎の小学校低学年の娘さんを連れた客様が来店。
 病院では『ヒルドイド』を処方されているものの、次の診察までには足りないため、薬剤師に相談したところ『アベンヌウォーター』を勧められて探しに来たらしい。
 『アベンヌウォーター』って、ただの温泉水だよねぇ?
 アトピー性皮膚炎だから、下手に薬を使わせないようにという判断なのかもしれない。
 あいにくと置いていないため、『ユースキンあせもジェル』を案内してお買い上げ頂いた。
 これも、比較的穏やかで問題は無い……はず。
 ただ、添加物について心配された。
 この添加物問題というのは厄介で、そもそも添加物という「広すぎる括り」を心配するのがオカシイ。
 農薬なんかもそうで、ホームセンターの園芸コーナーに行けば、水飴が農薬として扱われている。
 だけど、無農薬にこだわる人ですら、その事実を知らなかったりする。
 以前に新聞の投書欄で、「色鮮やかなタクアンは、人工着色料で気持ち悪いから食べない」という内容があったけど、その色は天然のウコンだよ(笑)
 というように、ツッコミどころは多い。
 でもまさか、お客様にツッコミを入れる訳にはいかない。
 子供がアトピー性皮膚炎ならば、この喩えの方が理解されやすいかと思って、蕎麦アレルギーを例にした。
 すなわち、「蕎麦アレルギーの人は、天然の蕎麦粉でアレルギーを発症します」と。
 アレルギーが現代において多くなったのは、それこそ化学物質のせいだという指摘もあるけれど、そこまで因果関係が断定された研究成果は未だに無いし、少なくとも「天然なら安心」と信じて疑わない人は、フグでもトリカブトの根でも天然モノを食べてみるがいい。
 私は、天然の毒にやられて死ぬ確率が高いと思うから、遠慮しますよ。
 ああ、脱線した。
 とにかく、天然だろうが合成物だろうが、アレルギー反応を起こすか否かは別問題なので、コツコツと飲食した物、肌に触れた物のリストを作っていくしか無いことを説明した。
 大変ですが(;´・ω・)
 そして漢方薬での治療はしたことが無いか尋ねたところ、幾つか試してみたものの、どの漢方薬も最初に蕁麻疹が現れてしまったそう。
 一時的に症状が悪化する「瞑眩(めんげん)反応」(好転反応とも云う)の可能性もあるが、漢方関係の流派によっては瞑眩反応を起こすこと自体が適応を誤っていると指摘していて、判断が難しいのが実情。
 耳の裏側から血がダラダラと流れ落ちてくるくらい酷いアトピー性皮膚炎だった私の個人的体験では、『十味敗毒湯』の使い始めに一時的に悪化して、その後急速に改善することで、今では痕も残っていないくらいなため、瞑眩反応については信じている方ではある。
 でも、個人的な成功体験で患者さんに勧めるような、そんな無責任なことはできない。
 もし瞑眩反応を織り込んで治療するとなれば、それこそ医師の治療方針が自身の納得できるものでないと、上手く連携していけないだろう。
 ところが、どうも今の担当医はステロイド剤を使わない主義らしい。
 いやぁ、それはどうだろう。
 これはむしろ自分の体験で言っちゃうけど、痒みが強い時にはステロイド剤で抑えた方が、ストレスによる体調不良の面でも有効だと思う。
 ステロイドによる内蔵、特に腎臓や肝臓への悪影響なんかは、それこそ漢方薬で軽減することが出来るんだし。
 なので、差し出がましいとは思ったけれど、娘さんの痛々しい姿を見ると、自分が発症していた頃も思い出してしまい、医師や病院を変更してみることも検討するよう、お話してみた。
 あと、娘さんは目の周りが特に荒れているように見えたけど、お尻はもっと状態が悪いそうなので、油分の多い『ポリベビー』のような痒み止めを使い、目の周りにはアレルギー用の目薬を塗るというように、部位によって薬剤を使い分けるよう教えた。

 『抑肝散』を求めてお客様が来店した。
 うちには置いていないことを伝えたうえで詳しくお話を訊くと、高齢の母親が認知症で、普段は物静かなのに急に怒り出したりするため、ネットで調べていて知ったらしい。
 なるほど、確かに『抑肝散』なら、激高するようなイライラに効くから、認知症の患者さんにも使えるだろう。
 似た物として『柴胡加竜骨牡蛎湯』も候補になることをお話したら、そちらも知っていた。
 ただ、いずれにせよ経過観察しながら使うほうが好ましいし、もし連用するのであれば保険が適用される方が費用の面でも良いはず。
 そう勧めると、母親を精神科に連れて行く口実に悩んでいるという。
 ううむ、そうですねぇ……、自分が疲れてて行きたいから「母親に付き添ってもらう」という体裁を整えるという方法もありますが、上手くいくとも限らないし(;´・ω・)
 漢方薬を使うと決めているのでしたら、漢方薬に詳しい内科医がいますから、そこに行ってみてはどうでしょうと提案し、そうしてみますとのことで病院を紹介した。

 家に帰ってから、恒例の豆まきを次郎とした。
 奥さんは、この手の行事は「面倒」だからと関わらない(笑)
 でもって、後で家の前の道路と部屋の掃除を命じられるので、今年は趣向を変えた。
 以前に北海道在住の人から、北海道での豆まきには殻に入ったままの落花生を使うと聞いたので、それをやってみた次第。
 なんでも、雪に埋まるのを防ぐためなんだそうで(笑)
 実際にやってみたら、当たると痛い痛い、痛いがな(>_<)
 でも、なるほど確かに拾うのが楽だ。
 しかも、皮を剥けば食べられるから無駄にならない。
 来年も、落花生で豆まきしよう♪

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