時に脅迫も必要なんじゃないかと思ったり

 お客様から、『新コルゲンコーワトローチ』と『マードレトローチ』を比較する質問を受けた。
 ご主人が喉の痛みを訴えているそうで、ひとまず前者は殺菌消毒系で後者が抗炎症系ですと説明。
 喉の痛みの方は2日ほど前からで、他には風邪の兆候は見られないみたいだった。
 ただ、いつも喉の痛みの後に鼻水へと症状が進むらしく、花粉症も持っているとのこと。
 ふむぅ、その鼻水の色が透明なら何かのアレルギー反応、色が付いていたり重い感じがするようだと風邪などのウイルスというように考えられるのだけれど、本人でないから分らない。
 喉の痛み方や部位によっては、花粉症が喉に起きているケースや、胃炎や逆流性食道炎を喉の痛みと感じているケースも有ることをお話したところ、「喉って風邪だけじゃないんですね」と驚かれた。
 そうなんですよ、喉の痛みというのは案外と適応する薬の選び方が難しく、実のところ頼まれ物では対応しきれないから、本人に来てもらいたい。
 買いに来られない理由が無いのであれば。
 でも、風邪にしろ、それ以外にしろ、喉が痛い時の共通の対応策は有る。
 それは、消化に良い食事をすること。
 風邪なら治すためのエネルギーが消化に割かれないように、花粉症などの異物への反応なら気管支や食道を過度に刺激しないように、胃炎ならもちろん胃に負担を掛けないためである。
 そう説明したうえで、今回は『マードレトローチ』をお買い上げ。

 15歳の娘さんの皮膚炎の相談ということで、お客様が来店。
 患部は、胸から腕の付け根にかけてらしい。
 うへぇ、これはまた難しい。
 皮膚炎は患部を見たって難しいのに、見ないで相談に応じるのは目を閉じて『マリオカート8』でゴールに辿り着くくらい無茶です。
 そして詳しく話を訊くと、以前に兄が同じような場所に真菌性の皮膚病になり、その時に処方された薬を娘さんの患部に塗ったという。
 しかも、その薬の名前も成分も不明で、確かめもしなかったらしい。
 アウッΣ( ̄□ ̄;)!!
 真菌性の皮膚炎に間違えて湿疹の薬を塗っちゃったなら「効かない」だけで済むけど、湿疹に真菌性の皮膚炎に使う薬を間違えて塗ったら酷いことになりますよ……。
 と脅すようなことを言おうか迷っていたら、左右の患部の様子が違うという話が出た。
 片方は患部と健康な皮膚の境目がハッキリしているのに対して、片方は境目がボヤけているうえ黒ずんできているという。
 これはやっぱり、脅かしておかないと駄目だと判断。
 合わない薬を使うと危険ですよとお話して、病院を受診するよう勧めた。
 すると、本人は患部の場所的に病院に行きたがらないという。
 ううむ、思春期だからねぇ。
 ネットで周辺の病院を調べてみて、女医さんが勤務していることを掲示している皮膚科を見つけたので案内した。
 あと、家に有るステロイド剤を塗るのはどうかと尋ねられたけど、真菌性の場合は悪化する可能性があるから止めるようにお話した。
 というか、余計なことをしようと思わずに、まず病院に連れて行って下さい。
 ホント、お願いしますm(_ _;)m

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